車検切れになったらどうすればよい?罰則と解決方法
車の基礎知識
車検は車を合法的に公道で走らせるために必要な検査です。しかし、うっかり車検の期限を過ぎてしまったという方もいるのではないでしょうか。車検が切れた車の運転は罰則の対象となり、事故を起こした際の賠償問題など深刻なリスクをもたらすため注意が必要です。
そこでこの記事では、車検切れになってしまった場合の罰則と、具体的な対処法について紹介します。車検切れの車を廃車にする方法についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
車検切れの車を運転するとどうなる?

うっかり車検が切れてしまった車を運転するのは危険です。「少しの距離だけなら大丈夫だろう」と考えてしまう方もいるかもしれませんが、厳しい罰則が科せられるため注意が必要です。
違反点数の加算から高額な罰金、さらには免許停止処分までさまざまなペナルティが科されます。まずは、車検切れの車を運転した場合の罰則と、自賠責保険切れや事故発生時のリスクについて確認していきましょう。
車検切れの車を運転した場合
車検切れの車を公道で運転した場合、道路運送車両法違反として6点の違反点数が加算され、30日間の免許停止処分となります。さらに、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金という刑事罰も科せられる可能性もあります。
これは前歴がない場合の処分であり、前歴がある方は免許取り消し処分となる可能性もあるため注意が必要です。車検切れは単なる行政手続きの遅れではなく、重大な交通違反として扱われるため、公道での運転は避けましょう。
違反点数 | 6点 |
罰則と罰金 | 1年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
行政処分 | 前歴がない場合は30日の免許停止 |
自賠責保険が切れている場合
車検と自賠責保険は通常同時期に更新するため、車検が切れると自賠責保険も失効しているケースも多い傾向です。自賠責保険が切れた状態で公道を走行した場合は自動車損害賠償保障法により、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。違反点数は無車検運行と同様の6点が加算され、前歴がない場合30日の免許停止処分となります。
違反点数 | 6点 |
罰則と罰金 | 1年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
行政処分 | 前歴がない場合は30日の免許停止 |
車検も自賠責保険も切れている場合
車検も自賠責保険も切れている場合、違反点数は6点です。道路交通法施行令には、複数の交通違反を同時に行った場合の違反点数の計算方法が定められています。原則として、最も高い違反点数が適用されますが、同じ点数の違反を複数犯した際は、それらの点数が加算されることになります。
また、この2つに違反した場合は併合罪となり、1年6か月以下の懲役または80万円以下の罰金と、90日の免許停止処分を受けることになります。
違反点数 | 6点 |
罰則と罰金 | 1年6か月以下の懲役または80万円以下の罰金 |
行政処分 | 90日の免許停止 |
事故を起こした場合
車検切れの車で事故を起こした場合、深刻な状況に陥る恐れがあります。自賠責保険も切れていると、事故の相手に対する賠償金を全て自己負担しなければなりません。交通事故の賠償額は被害の程度によっては数千万円に達することもあります。
任意保険に加入していても、車検切れを「重大な過失」と判断され、保険金が支払われないケースも少なくありません。自分の車両の修理費やけがの治療費など、自分に関する補償が対象外となる可能性も高くなる点も大きなリスクです。
関連ページ車検切れ車両はどのように発見される?

車検切れの車に乗っていると「見た目では分からないから大丈夫だろう」と思うかもしれません。しかし、実際はさまざまな方法で車検切れ車両が発見されるシステムが整っています。
警察や国土交通省は効率的に無車検車両を見つけ出す仕組みを構築しており、知らないうちに違反が発覚する可能性があるのです。ここでは、車検切れ車両が発見される主な方法について解説します。
自動読取装置による確認
公道には「可搬式ナンバー自動読取装置」が設置されており、通行車両のナンバープレートを読み取って無車検車データベースと照合しています。このシステムにより、警察は走行中の車検切れ車両を即座に見つけ出すことが可能です。
自動読取装置は都市部を中心に配備されており、読み取りデータは即時処理されます。特に交通量の多い幹線道路や交差点付近には多く設置されており、車検切れの車が通過した際には、すぐに摘発されます。
無車検・無保険車に対する通報制度
国土交通省は一般市民からの無車検・無保険車に関する通報窓口を設けています。この制度により、近隣住民や道路利用者からの通報で車検切れ車両が発見されるケースもあるのです。
通報はメールやFAXで受け付けられており、通報を受けた車両の調査が行われます。駐車している車両でも通報の対象となりうるため、公道を走行していなくても発見される可能性もあります。
長期間同じ場所に駐車している車は、近隣住民に車検切れを疑われやすいため注意が必要です。
車検切れに気づいたときの対応方法

では、うっかり車検切れになってしまった際は、どうしたらいいのでしょうか。公道での運転はできないものの、車検を受けるためには車を移動させる必要があるというジレンマが生じます。
安全かつ合法的に車を移動させる方法は幾つかあり、状況に応じた対応が求められます。ここでは、車検切れに気づいたときの具体的な対処法について解説します。
引き取りサービスの利用
車検切れに気づいたら、整備工場やカーディーラーの引き取りサービスを利用するのが安全で確実な方法です。積載車で車を引き取り、車検後に納車するサービスを提供している業者もあります。
ただし、引き取りと納車に追加料金がかかるケースが多いため、事前に費用を確認しておくとよいでしょう。レッカー代の基本料金は1万円~1万5,000円が目安となっており、距離によっては追加料金が発生します。
仮ナンバーの取得
仮ナンバーは車検切れの車両を合法的に移動させるための制度で、市区町村役所で申請すれば最長5日間の公道走行が許可されます。申請には車検証、自賠責保険証、運転免許証などが必要で、費用は750円です。
使用できるのは申請時に指定したルート上のみとなっており、車検以外の目的では使用できません。2023年から電子車検証制度が導入されており、電子車検証保持者は車検閲覧アプリの画面提示が必要です。
買取サービスの利用
車検切れを機に車の買い替えを検討している場合、買取サービスの利用がおすすめです。多くの買取業者は出張査定に対応しており、車検切れの車両でも適正価格で買い取ってもらえる可能性もあります。
車検切れという理由だけで大幅な減額になることは少なく、車の状態や年式、人気度など総合的に判断される点も魅力です。業者は自社で陸送できるため、公道走行の心配なく手続きが完了します。
廃車手続き
車検切れの車を今後使用する予定がなければ、廃車手続きを検討するのもひとつの選択肢です。廃車手続きには一時抹消登録と永久抹消登録の2種類があります。
一時抹消登録は将来的に再登録する可能性がある場合に適しており、登録を抹消している間は自動車税が課されません。永久抹消登録は車を完全に手放す際の手続きで、車は解体されます。
手続きは運輸支局で行いますが、車検切れの車を持ち込むには仮ナンバー取得か積載車による移動が必要です。
車検切れ車両を通すための費用

車検切れの車両を再び車検に通すためには、どれくらいの費用が必要なのか気になる方もいるのではないでしょうか。
通常の車検とは異なり、追加で必要になる費用もあるため、事前に予算計画を立てておくことが大切です。業者によって料金体系は異なるため、複数の見積もりを比較するのもよいでしょう。ここでは、車検切れ車両の車検にかかる費用について解説します。
車検にかかる2種類の基本費用
車検費用は大きく分けて法定費用と整備費用の2種類があります。法定費用は検査手数料や重量税、自賠責保険料など、どこで受けても同じ金額です。普通車の場合、法定費用は車種や重量によって定められており、全国一律です。例えば、一般的な普通車の場合3万9,150円程度となります。詳しい金額や支払い方法については、申請先の地域を管轄する警察署や各都道府県警察の公式Webサイトでご確認ください。これに加えて、整備費用が車の状態や依頼する業者によって変動します。
整備費用は、車検基本料と点検・修理にかかる費用を合わせたもので、車の状態や受ける場所によって大きく異なります。なお、ディーラーでは純正品を使用するため、費用がかかりやすくなっています。
車検切れによる追加費用
車検切れの車両を車検に通す場合、通常の車検費用に加えて移動にかかる追加費用が発生します。仮ナンバーを取得する場合は750円程度の手数料がかかり、業者に運搬を依頼する際はレッカー移動費用として基本料金1万円~1万5,000円に加え、距離に応じた加算料金が必要です。
自賠責保険が切れている場合は短期加入が必要となり、1か月単位の場合には普通車で5,800円、軽自動車で5,740円の費用がかかります。なお、自動車税に未納があると車検が受けられないため、未納分の納付も必要になるケースもあります。
しばらく乗る予定がないときは廃車を検討しよう

車検切れの車をそのまま放置しておくと、思わぬ経済的負担が生じる可能性もあります。特に一定期間の使用予定がない場合には、単に車庫に置いておくだけでも費用がかかります。出費を減らすには早めの対応が必要です。
ここでは、車検切れの車の保管に関するリスクやコスト削減のための具体的な方法について詳しく見ていきましょう。
車検切れでも税金は発生する
車検が切れた車両でも登録が残っている限り、自動車税や軽自動車税は課税され続けます。実際に使用していなくても納税義務は継続するため、放置すると無駄な支出が増えてしまうことになるでしょう。
自動車税を滞納すると督促状が届き、悪質と判断されれば財産の差し押さえなどの処分が科される可能性もあります。
車検切れの車を所有しているだけでは違法ではありませんが、税金面で不利益を被るため、使わない車は早めに適切な対応をするのが得策です。
関連ページ買取業者へ売却するとコストの削減になる
車検切れの車を廃車にする場合、通常は手続き費用がかかります。公道走行できないため、仮ナンバー取得やレッカー移動などの追加コストも発生します。
しかし、廃車買取を実施している業者に売却すれば、手間や費用を省くだけでなく、売却金を得られる可能性もあるのです。出張査定に対応している業者に依頼すると、自宅まで来てもらえるため車を移動させる必要がありません。また廃車手続きも代行してもらえるため、所有者の負担を大幅に軽減できます。
車検切れの車の買取は廃車王にお任せ!

車検切れで悩んでいる方には、専門の買取サービスを利用するのが最も効率的な解決策かもしれません。
廃車王は車検切れ車両の買取にも対応しており、手間をかけずに手放せます。車検切れだけでなく不動車などの状態が良くない車両でも、適正価格での買取が可能です。ここでは、廃車王の買取サービスについて詳しく解説します。
積載車による車両の引き取りに対応
廃車王では車検切れの車両でも積載車による「引き取り原則無料」のサービスを提供しています。公道走行できない車検切れ車両でも、自宅から移動させる手間や費用がかからないため、お客さまの費用面での負担の軽減が可能です。
また、廃車手続きも専門スタッフが無料で代行するため、運輸支局での煩雑な手続きからも解放されることでしょう。
全国150店舗のネットワークを生かした業界トップクラスの対応力で、どこにお住まいでも来店不要で対応可能です。電話やWebなどによる無料査定を行っているので、忙しい方でも簡単に手続きできます。
車検切れの車も不動車も高価買取が可能
廃車王では、車検切れはもちろん、事故車・水没車・不動車など一般的な買取店では敬遠されるような車両でも積極的に買取しています。 高価買取を実現できる理由は、車両を解体してから使える部品をリサイクル部品として販売する独自のネットワークを構築しているからです。また、車に使用されている金属やプラスチックなどの資源を専門技術で分別・リサイクルしており、生まれた利益を高価買取価格としてお客さまに還元しています。
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車検切れについてよくある質問

ここでは、車検切れの車の所有に関する罰則や公道での走行など、車検切れに関する代表的な質問とその回答について解説します。
車検切れの車を所有している場合、処理の方法についての疑問や不安が生じるかもしれません。車検切れに関する正しい知識を持っておくと、不要なトラブルや高額なコスト発生を避けられます。
車検切れで公道を走行できる?
車検切れの車両での公道の走行は道路運送車両法で明確に禁止されています。違反すると6点の違反点数の加算や30日間の免許停止処分の他、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金という刑事罰の対象にもなります。
車検切れの車は持っているだけでも違反?
車検切れの車を所有しているだけでは法律違反になりません。違法となるのは公道で運転した場合のみです。車検証上の住所地に保管しておくことも問題ありません。しかし、登録が有効である限り自動車税は毎年課税されます。長期間使用予定がない場合は一時抹消登録を行うことで税金の無駄払いの回避が可能です。
車検切れの車は廃車にしたほうがよい?
乗る予定のない車検切れの車は、早めの廃車をおすすめします。車検切れでも自動車税は毎年課税され続けるため、放置すると経済的負担が生じるからです。また、長期放置すると車両劣化により修理費用がかさむ可能性があります。屋外保管では天候によるダメージも受けやすいため早めの対応が望ましいと言えます。
まとめ

車検切れの車を公道で運転すると、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金、そして6点の違反点数加算という厳しい罰則が科されます。自賠責保険も切れていると罰則はさらに重くなり、事故時の賠償金も自己負担となる可能性が高まります。車検切れに気づいたら、仮ナンバーの取得や引き取りサービスの利用など、合法的な方法で対処しましょう。
乗る予定がない場合、廃車や売却などで無駄な税金負担を避けられます。廃車王なら、面倒な廃車手続きを代行できるだけでなく、高価買取が可能です。
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