ブレーキの効きが悪いときの原因は?対処法や修理費用の相場も紹介
車の基礎知識
車を運転していると、ブレーキの効きが悪いと感じることがあります。ブレーキの効きが悪くなるのは、運転操作の影響やメンテナンス不足が原因として考えられます。
そこでこの記事では、ブレーキの効きが悪くなる主な4つの原因と対処法を紹介します。修理にかかる費用の相場や、修理費用を抑えるコツについても解説しますので、今後の対応を考える際にお役立てください。
目次
ブレーキの効きが悪くなる5つの原因と症状

一言でブレーキの効きが悪いといっても、原因はさまざまです。ここでは、ブレーキの効きが悪くなる主な原因や症状として、次の4つを紹介します。
- ブレーキオイル(フルード)の劣化や減少
- ブレーキパッドの摩耗
- ブレーキキャリパーの固着や汚れ
- ブレーキディスク(ローター)の損傷や変形
ブレーキオイル(フルード)の劣化や減少
車のブレーキは、ペダルに入力された力を油圧システムを介して伝える仕組みで、その動作にはブレーキオイルが欠かせません。ブレーキオイルの正式名称は「ブレーキフルード」です。
このブレーキオイルは、時間の経過とともに水分やチリを吸収して劣化するため、定期的な交換が必要です。
劣化したオイルは沸点が低下し、ブレーキ作動時に発生する熱で気泡が生じやすくなります。この気泡は力の伝達を妨げ、ブレーキの効きを悪くします。交換頻度は通常時で2年ごとに1回、スポーツ走行をする場合は1年ごとの交換が目安です。
ブレーキパッドの摩耗
ブレーキパッドは車輪の回転を止める重要な部品です。新品時の厚さは約10mmありますが、走行時のブレーキングによって少しずつ摩耗します。摩耗が進むとブレーキの効きが徐々に悪くなるとともに「キーキー」という金属音が発生することがあります。
異音が発生したりブレーキパッドの厚さが2mm~3mm以下になったりしたら、新しいものに交換しましょう。一般的にブレーキパッドは1万km走行ごとに1mm程度摩耗すると言われています。
余裕を持って交換するために、軽自動車は4万km程度、普通車は3万km程度走った頃に摩耗状態を確認して交換を検討しましょう。
ブレーキキャリパーの固着や汚れ
ブレーキキャリパーは、油圧ピストンの力でブレーキパッドをディスクローターに押し付けて制動力を発揮するパーツです。このブレーキキャリパーが固着すると、常にブレーキがかかった状態になります。
固着の代表的な原因は、ピストンのサビや汚れです。ブレーキキャリパーの固着はオーバーホールで解消できます。ブレーキ関係の部品は走行時の安全性に関わるため、専門業者に相談して適切な対応を受けることが大切です。
ブレーキディスク(ローター)の損傷や変形
ディスクブレーキの一部であるブレーキローターは、ブレーキパッドとの摩擦によって車輪の回転を止める働きがある円盤の部分です。ブレーキディスクが摩耗したり変形したりすると、ブレーキの効きが悪くなることや制御できなくなることがあります。
ブレーキディスクは、一般的に10万km程度が交換目安とされています。また、新品時に比べて1.5mm~2mm減った場合も交換が必要です。
走行中にブレーキが効かなくなるときはフェード現象の可能性がある

ブレーキは徐々に効きが悪くなることもあれば、走行中に突然効かなくなることもあります。走行中にブレーキが効かなくなる危険な現象のひとつとして「フェード現象」が挙げられます。
フェード現象とは、摩擦材が高温になるとガスが発生し、それによって摩擦係数が低下する現象のことで、長い下り坂などでフッドブレーキを連続して使用すると、フェード現象が発生することがあります。
この現象を防ぐには、長い下り坂ではエンジンブレーキを積極的に活用し、フットブレーキの連続使用を避けることが重要です。
また、フェード現象が発生したときは、速やかに安全な場所に停車してブレーキを冷やすことで、通常は制動力が回復します。フェード現象が起きやすい急な下り坂を走る前には、ブレーキ等の事前点検を行うことも大切です。
関連記事ブレーキの効きが悪いときの対処法

ブレーキの効きが悪い状態は、安全性に直結する深刻な問題です。ここでは、ブレーキの効きが悪くなった際の具体的な対処法を見ていきましょう。ブレーキトラブルは命に関わる問題だけに、素早く適切な対応が必要です。
速やかに停車する
ブレーキの効きが悪いと感じたらエンジンブレーキを使用して減速し、十分減速してから安全な場所でサイドブレーキをかけて停車しましょう。特にフェード現象が疑われる場合は、ブレーキを冷ます時間が必要です。
停車後はブレーキが十分に冷えるまで1時間程度待ちましょう。冷却しても制動力が回復しない場合やベーパーロック現象の場合は再発の可能性があるため、積載車やレッカー車を手配して整備工場へ移動させることが大切です。
ブレーキオイルを交換する
ブレーキオイルが劣化している場合は、交換が必要です。交換頻度は使用状況に応じて1年~2年での交換が目安ですが、ブレーキオイルの色や残量もチェックする要素のひとつです。
ブレーキオイルの色が黄色であれば問題ありませんが、茶色や黒に変色している場合は劣化のサインです。
また、リザーバータンクの側面にあるMINとMAXラインの間に液面があるか確認しましょう。オイルの量が少なくなっているときは、オイル漏れやブレーキパッドが消耗している可能性があるため点検が必要です。
整備工場でチェックを受ける
ブレーキに違和感を覚えたときに、そのまま放置するのは危険です。ブレーキは安全性に直結するシステムであり、適切に整備しなければ重大事故につながります。
ブレーキトラブルが発生したら、すぐにディーラーや整備工場に持ち込み、プロのチェックを受けましょう。点検の結果問題があれば、状況に応じて交換・修理が必要です。
ブレーキの効きが悪いトラブルの修理にかかる費用の相場

プロにブレーキの修理を依頼する場合、かかる費用は作業内容や使用するパーツによって大きく異なります。ここでは、ブレーキに関連するパーツの交換費用や工賃の相場をチェックしましょう。
ブレーキパッドの交換費用
車種ごとのブレーキパッドの交換費用・工賃の目安は以下の通りです。正確な金額を知りたい場合は、実際に見積もりを取ることをおすすめします。
- 軽自動車:パッド本体(フロント&リア合計)約1万4,000円~
- 普通車:パッド本体(フロント&リア合計)約1万6,000円~
- 輸入車:ブレーキ1つにつき 1万5,000円~2万円程度
- 工賃:1箇所につき3,000円~1万円程度
一般的に、ディーラーよりもカー用品店や修理工場に依頼するほうが安価です。また、車検や修理と同時に依頼すれば工賃が割引になることもあります。純正品よりも安く買える社外品を活用すれば節約できますが、ブレーキは安全性に直結する重要部品のため、品質が良いものを選ぶことが大切です。
ブレーキオイルの交換費用
ブレーキオイルの交換費用は、業者へ依頼した場合5,000円~10,000円程度が目安です。オイル自体の価格は1Lあたり2,000円~5,000円程度で、それに工賃が加わるイメージです。
ブレーキオイルの交換は工具があれば自分でも行えますが、エア抜きのように一人で対応するのが難しい作業があります。確実なメンテナンスを行うために、専門業者へ依頼することをおすすめします。
ブレーキキャリパーのオーバーホール費用
ブレーキキャリパーのオーバーホール費用は、1箇所につき約15,000円が目安です。ピストン交換が必要な場合は1個につき3,000円程度が追加されます。
ブレーキキャリパーを交換する場合は、1箇所につき40,000円前後の費用が必要です。塩害を受ける地域では5年程度、それ以外の地域では10年または10万km走行を目安に点検しましょう。
ブレーキディスクの交換費用
ブレーキディスクの交換費用は1箇所につき約4,000円で、4箇所全てを交換する場合は1万円以上かかります。
これは工賃のみの金額で、使用するブレーキディスクやパッド、キャリパーオーバーホール代などが加わるため、車種や選ぶ商品によって金額が大きく異なります。純正か社外品か、より性能が高い製品を選ぶかなど、依頼先の店舗に予算を伝えて相談しましょう。
走行距離10万kmが交換の目安とされているものの、使用状況により摩耗度合いが異なるため定期的に確認して判断しましょう。
効きが悪いブレーキの修理費用を抑えるコツ

依頼先や使用するパーツを適切に選択することで、修理費用を抑えることが可能です。ここでは、安全性を確保しつつ修理費用を節約する3つの方法を紹介します。
- 安く対応してもらえる修理業者を探す
- 他の作業と一緒に依頼する
- 部品代や工賃の節約を考える
安く対応してもらえる修理業者を探す
修理費用を抑えるには、複数の業者に見積もりを依頼して比較・検討することが効果的です。一般的に、ディーラーは純正部品を使用するため高額になりやすく、整備工場やカー用品店は社外品を使用することで費用を抑えられる傾向があります。
修理内容や費用について複数の選択肢を提示してくれる業者を選べば、予算に応じた対応が可能です。ただし、コスト面だけでなく実績や信頼性も考慮して依頼先を選ぶことをおすすめします。
他の作業と一緒に依頼する
車検やタイヤ交換など、他のメンテナンス作業と同時に依頼するとブレーキメンテナンスの費用を抑えられる可能性があります。車検整備やタイヤ交換の際には、タイヤを外すために車体をジャッキアップするのが通常です。
この状態であれば付帯作業としてブレーキパッドやディスクを交換できるため、その分工賃を削減できる可能性があります。
部品代や工賃の節約を考える
交換時に社外品のパーツを利用すれば、部品代を削減可能です。純正品と比べて社外品のパーツは安価な傾向があります。社外品にも車検に通りやすい品質の製品が存在するため、節約したいときは上手に活用するのもひとつの方法です。
また、整備スキルがあれば自分でブレーキパッドを交換できるため、工賃を節約できます。しかし、手順を誤ったり欠陥があったりすると安全性に影響を与えるため、整備に少しでも不安があれば、多少費用がかかっても専門業者に依頼するほうが賢明です。また、修理費用が高くなるときは、車自体を買い替えるのもひとつの解決策と言えます。
ブレーキに問題がある車の売却は廃車王へ

ブレーキの効きが悪くなる原因は複数あり、場合によっては高額な修理費用が発生することもあります。また、他の部品の劣化も進んでいるときや年式が古く維持費が高くなっているときなど、修理せずに車を買い替えたほうが経済的なこともあります。
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ブレーキの効きが悪い車に関してよくある質問

ここでは、ブレーキの効きが悪い車に関してのよくある質問を紹介します。ブレーキトラブルは事故に直結するため、発生したときは落ち着いて対処することが重要です。
運転中にブレーキの効きが悪くなったらどうする?
運転中にブレーキの効きが悪くなったら、まず慌てずに速度を落とすことが重要です。シフトダウンしてエンジンブレーキを効かせ、徐々に減速します。併せてハザードランプを点灯させて周囲に異常を伝え、十分に減速したら安全な場所に停車しましょう。
フットブレーキが利かなくなった緊急時は、サイドブレーキを使用すると車を減速させることができます。停車後は専門業者に連絡し、点検を依頼します。
ブレーキ警告灯が点灯するのはどのような状況?
ブレーキ警告灯は、ブレーキシステムに何らかの異常があることを知らせるものです。黄色の警告灯は電子制御ブレーキシステムの軽度な異常を示し、赤色はブレーキオイル不足など深刻な問題があることを知らせます。サイドブレーキを解除しても警告灯が消えない場合は、プロによる点検を受けましょう。
まとめ

ブレーキの効きが悪くなる主な原因には、ブレーキオイルの劣化やパッドの摩耗、キャリパーの固着などさまざまなものがあります。安全性に直結するため、ブレーキの効きが悪いと感じたら速やかに対処することが重要です。修理にかかる費用や時間は症状や修理内容によって異なります。
修理費用が高額になるときは、車を買い替えるのも解決策のひとつです。車を買い替えるときは、廃車王への売却をご検討ください。
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