車のエンジンオイルを入れすぎると何が起きる?主な症状や抜き方を紹介
車の基礎知識
車のメンテナンスでエンジンオイルを交換した際に、新しいオイルを入れすぎるケースがあります。エンジンオイルを入れるときは、適切な量を守らないと思わぬトラブルを引き起こしかねません。
この記事では、車のエンジンオイルを入れすぎたときに起こる症状やオイルの抜き方を紹介します。万が一エンジンオイルを入れすぎたときは、適切に対処することが大切です。
目次
エンジンオイルを入れすぎたときに発生する主な症状

エンジンオイルを入れすぎると車のコンディションや安全性に悪影響を及ぼす可能性があります。エンジンオイルを入れすぎた際に現れる主な症状は、以下の5つです。
- 白煙が出る
- エンジンの回転数が落ちる
- 燃費の低下
- エンジンのオーバーヒート
- オイルハンマーによる故障
白煙が出る
エンジンオイルを入れすぎると、マフラーから白煙が出ることがあります。この白煙は、過剰なオイルがシリンダー内に侵入し、ガソリンと一緒に燃焼することで発生するものです。
さらに、過剰なエンジンオイルがシリンダーへ大量に流れ込むと、センサーの故障や車両火災といった重大なトラブルを招く恐れがあります。
エンジンの回転数が落ちる
エンジンオイルを入れすぎると、アイドリングが不安定になる現象が現れることがあります。これは過剰なオイルが吸気系に侵入し、空気と燃料の混合比が乱れることが原因です。
停車したときやエアコンをつけたときに、エンジンの回転数が低下することがあります。場合によっては、エンストすることも考えられます。
関連記事燃費の低下
エンジンオイルの入れすぎが燃費低下を引き起こすこともあります。過剰なオイルがエンジン内部のコンロッドにたたかれる「オイルたたき」と呼ばれる現象が発生し、これによってエンジン内部の抵抗が増加するのが主な原因です。
この状態に陥るとエンジンが回りにくくなり、通常よりも多くの燃料が必要になるため燃費が低下します。
エンジンのオーバーヒート
オイルの入れすぎはエンジン内部の温度上昇を招くリスクがあります。過剰なオイルが高温のエンジンパーツと接触し、油温が異常に上昇するためです。
オーバーヒートを起こしたまま気付かずにいると、エンジンが故障して交換が必要になることもあります。
関連記事オイルハンマーによる故障
オイルハンマーはエンジンの破損を招く症状のひとつで、過剰なオイルが燃焼室に侵入することで発生します。
エンジンはピストンが上昇して空気と燃料の混合気を圧縮・燃焼させ、動力を生み出す仕組みの機関です。エンジンオイルは空気と違って圧縮できないため、燃焼室内に侵入するとピストンが上昇する際に大きな抵抗になり、コンロッドに過大な負荷がかかります。
これにより、コンロッドが折れたり曲がったりするなど、エンジン内部の重大な損傷を引き起こす可能性があります。
入れすぎたエンジンオイルの抜き方

エンジンオイルを入れすぎた場合に、自分でできる対処法があります。ここでは「上抜き」と「下抜き」と呼ばれるエンジンオイルの抜き方を見ていきましょう。それぞれ特徴が異なるため、手持ちの工具や作業環境に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
上抜きする方法:オイルレベルゲージ挿入口から抜く
オイルレベルゲージ挿入口からのオイル抜き取り手順は以下の通りです。この方法を「上抜き」と呼びます。
- オイルレベルゲージを引き抜く
- オイルチェンジャーのホースをゲージ挿入口から差し込む
- ホースがオイルパンの底部に達したことを確認する
- オイルチェンジャーを作動させ、余分なオイルを吸引する
- 適宜ホースの位置を変えながら必要量を抜く
- レベルゲージで量を確認し、適正量になるまで繰り返す
エンジンオイルを上抜きする方法は、床を汚さない点が大きなメリットです。オイルがチェンジャー内にたまるため、廃油を簡単に処理できます。また、ドレンボルトがない車でも可能です。ただし、オイルパン構造によっては効率良く抜けないケースもあります。
エンジンオイルを抜くときは、作業前にエンジンを5分程度暖機運転することでオイルの温度を上げると、粘度を低下させて抜き取りやすくできます。ただし、エンジンを稼働しすぎるとオイルが高温になって危険なため、走行直後のオイル交換はやめましょう。
下抜きする方法:オイルパンから抜く
オイルパンからのエンジンオイル抜き取り手順は以下の通りです。この方法を「下抜き」と呼びます。
- 平らな場所に停車する
- エンジンを停止し、ジャッキアップポイントを確認する
- 車両をジャッキアップし、安全のためリジットラックで固定する
- 車両下部のドレンボルト位置を特定する
- 適切なサイズのレンチとドレンパン(オイル受け)を準備する
- ドレンボルトを緩め、最後は手で回して外す
- オイルを完全に抜き、新しいドレンパッキンに交換する
- ドレンボルトを適切なトルクで締め直す
- 車両を下ろし、オイルレベルゲージで量を確認する
この「下抜き」方法は車両下部の点検も同時にできる利点がある半面、ジャッキアップ時に車両が落下する危険や作業の複雑さがあります。自信がない場合や必要な工具がない場合は、専門店へ依頼しましょう。
エンジンオイルの入れすぎを防ぐコツ

エンジンオイルは入れすぎてしまうと車のトラブルを招いたり、抜く作業の手間がかかったりするため、エンジンオイルを交換するときには入れすぎないように気を付けたいところです。ここでは、オイルを交換するときに入れすぎを防ぐ方法として、次の2つの工程を紹介します。
- 車の適正量を調べる
- 少しずつ入れる
車の適正量を調べる
エンジンオイルの適正量は、車種や搭載しているエンジンによって異なります。入れすぎによるトラブルを避けるためにも、事前にマニュアルを確認しましょう。また、車検証に記載されているエンジン型式も併せて確認します。同じ車種でも搭載エンジンが異なると、適正量が変わるからです。
オイルフィルターを交換するかどうかでも必要量が異なるため、作業内容に合わせた適量を把握することも大切です。小型の普通車なら2.5L~5L程度、トラックなどの中型車・大型車であればそれ以上の量が必要です。
少しずつ入れる
エンジンオイルを入れすぎることを防ぐには、少量ずつ慎重に注入することが大切です。1Lずつ複数回に分けて入れ、その都度オイルレベルゲージで量を確認しましょう。一度に全量を入れると、適正量を超えるリスクが高まります。
オイルを注入するときはオイルジョッキを使うと、注ぎやすくなります。また、作業完了後はエンジンを始動してアイドリングさせ、再度エンジンを停止してからオイル漏れやオイル量をチェックしましょう。
エンジンオイルが漏れているときは、なにかトラブルが起きているサインかもしれません。エンジン内部でオイル漏れを起こしているときは、修理に数十万円かかることやエンジンの載せ替えで100万円以上の費用が発生することがあります。そのようなときは、修理せずに車を買い替えたほうが得策かもしれません。
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エンジンオイルに関するよくある質問

ここでは、エンジンオイルを正しく管理するための基本的な質問とその答えを紹介します。測定のベストタイミングや車種別の交換周期など、車を長持ちさせるための情報を見ていきましょう。
エンジンオイルの量を測定するタイミングはいつがいいですか?
エンジンオイルの測定は、朝一番のエンジン始動前に行いましょう。エンジンを停止してから数時間以上が経過している朝は、エンジン内で循環していたオイルがオイルパンに戻っているタイミングです。
また、日中に作業をするときは、エンジンを停止して5分〜10分程度経過して、オイルがオイルパンに戻ってきた頃に行いましょう。
エンジンオイルの交換時期はいつですか?
エンジンオイルの交換時期は車種や使用状況によって異なります。一般的にガソリン車は1万5,000kmまたは1年ごとが目安で、軽自動車やターボエンジン車はより短い周期で交換が推奨されています。
また、ディーゼル車はガソリン車より早めの交換が必要です。また、山道走行や短距離走行が多い「シビアコンディション」に該当する場合も、通常より早めに交換しましょう。
まとめ

エンジンオイルの入れすぎは、白煙の発生や燃費の悪化、エンジントラブルなどの深刻な症状を引き起こしかねません。エンジンオイルの交換時に入れすぎた場合は、オイルを抜いて適切な量にすることが大切です。
もし、エンジンオイルを点検した際に漏れていたりエンジントラブルが発生していたりして高額な修理費用が発生するときは、車を買い替えるのもひとつの方法です。廃車王では動かない車や故障車の買取を行っているため、お気軽にご相談ください。
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