車のアイドリングが不安定で起こる症状とは？原因と予防策を解説

車を長く使用していると動作に不具合がでることがあります。そのなかでもアイドリングが不安定になると、エンジンが止まってしまう事態になりかねません。どのような原因で起こるのか、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

この記事ではアイドリングが不安定になる原因や、予防・対処法について解説します。アイドリングに関係するメンテナンスを知りたい、またはアイドリングが不安定な車を修理・売却したいと考えている方は参考にしてみてください。

アイドリングが不安定で起こる症状とは？

アイドリングは動力にかかわる基本的な動作です。アイドリングが不安定になるとエンジン動作にも不具合が生じてしまいます。はじめに、アイドリングが不安定になった際に起こる症状、その対処法について見ていきましょう。

ハンチング現象が起こる

ハンチング現象とは、エンジン回転数が安定しなかったりエンジン音が大きくなったりする症状のことです。エンジン回転数はタコメーターで確認できますが、数値が通常より上下したらハンチングの影響と考えて良いでしょう。

走行すればエンジン回転は安定しますが、ハンチングを放置したまま乗り続けるとエンストを起こす場合があります。走行中のエンストは事故につながる可能性もあるため、前兆を感じたら点検をすることが大切です。

エンストしたら安全な場所で停止

エンストが起きたら、まず安全な場所で車を停止させることが最優先です。すぐにエンジンが始動できない場合もニュートラルで多少動かせるため、ギアをNに入れて路肩などの安全な場所まで移動します。

安全が確認できたらハザードランプをつけ、ギアをパーキング（P）に入れてからエンジンの再始動を試みてください。エンジンが動かなければレッカー車を手配し、待っている間は後方の車に知らせるために三角停止板や発炎筒を使いましょう。他車の交通に影響がある場合は、警察への連絡が必要です。

アイドリングとはどんな状態なの？

ハンチング現象を理解するためには、アイドリングの仕組みを理解しておくことが重要です。簡潔に述べると、アイドリングとはエンジンをかけたまま停車している状態を指します。

たとえば、信号待ちなどで停止してエンジンが掛かっている状態、または冬場にエンジンの暖機をするためにパーキングに入れたままエンジンを動かしている状態です。

アイドリングが不安定でハンチングする原因

ハンチングが起こる原因はさまざまですが、アイドリングが不安定なケースではいくつかの理由が考えられます。ここでは、主な原因の詳細をひとつずつ見ていきましょう。

燃料系の場合

燃料不足、または燃料ポンプの詰まりが原因の可能性があります。このような状態になるとアイドリング中にハンチングし、走り出すとエンストするといった症状が現れます。さらには、アクセルを踏んだ分のパワーも発揮できません。

また、ガソリン車に軽油を入れるなど、異なった種類の燃料を入れてしまった場合は要注意です。エンストに加えて、エンジン自体の故障にもつながります。

点火系の場合

点火プラグ（スパークプラグ）やイグニッションコイルの故障といった点火系も、ハンチングの原因のひとつです。これらの点火装置が故障すると、エンジンは故障箇所の気筒だけが作動していない状態で動きます。

エンジンの回転数バランスが崩れて出力が大きく低下してしまうため、走行中にエンストが起こりやすくなるのです。

また、点火系全体を制御するコンピューター周りが故障すると、燃料に着火すること自体が不可能になります。この場合は徐々にではなく、いきなりエンジン停止という事態になりかねません。

吸気系の場合

エアダクトホースなどの吸気系周辺ホースに劣化・亀裂があると、アイドリングが不安定になりやすいです。エアダクトホースとはエンジンに空気を送り込むゴム状の管のことで、亀裂があると過剰に空気が送り込まれてしまいます。

さらにエンジンセンサーという部品があり、空気量から適切なガソリン量を計算しています。検知した空気量に大きな誤差があるとアイドリング不調につながるのです。

なお、エアダクトホースは曲がった形で設置されているため、長く使用しているとエンジンの振動などで蛇腹部分に亀裂が入ることがあります。

排気系の場合

ISCバブルのカーボン付着やスロットルボディの汚れなど、排気系が原因となる場合もあります。ISC（Idol Speed Control）はアイドリングをコントロールする装置のことで、エアクリーナを通して送られてきた空気を調整しエンジン回転数を制御します。ここにカーボンなどが付着していると正常に働かなくなるのです。

スロットルボディはISCの次に空気が通る円筒型の部品で、スロットルボディのバルブはアクセルと連動して開閉します。エンジンに送り込まれる空気量を調節する役割があり、最終的にエンジン回転数を決める部品です。

このスロットルボディがカーボンなどで汚れているとバルブ開閉が鈍くなり、バルブが常に開いている状態になってしまうと、アクセルを踏んでいないときに余分な空気が送り込まれてハンチングにつながるのです。

アイドリングが不安定にならないための予防

不具合を起こさないためには、アイドリングにかかわるパーツへの気配りが重要です。ここでアイドリングを不安定にさせないための予防策を紹介します。

汚れは清掃しておこう

アイドリングにかかわるパーツのなかには、汚れが原因で不安定になるものがあります。そのため、定期的にパーツを清掃することが重要です。

手が届かない場所に位置するパーツが存在しますが、スパークプラグやスロットルボディ、ISCといったパーツは分解・洗浄清掃が可能です。ただし工具類や知識がないと難しいため、少しでも不安がある方は整備・点検のときに見てもらうと良いでしょう。

定期メンテナンスは重要

プラグなどの交換サイクルがある部品や、エンジンオイルやエアエレメントの汚れからアイドリングが不安定になることもあります。定期的にメンテナンスを行い、予防することが大切です。

車体隅々までチェックする場合は、プロにメンテナンスを依頼しましょう。専門的な知識を必要とする部品は、うかつに触らないほうが無難です。

アイドリングが不安定になった場合の対処

実際にハンチングやエンストなどが起きた場合は、正しく対処する必要があります。パーツを清掃・交換するなど自身で改善できる場合もありますが、不具合の大きさや箇所はさまざまです。

具体的にどのように対処すべきか、この項目で見ていきましょう。

専門店に依頼する

エンジン補機などは車の心臓部です。とくにエンジン内部はデリケートな部分であるため、専門の知識がない方は清掃や部品交換はしないほう良いでしょう。

また、エンジンとは関係ない部品の故障によってアイドリングが不安定になっているケースも考えられるため、プロの専門店に依頼したほうが安心です。

主な依頼先としては、カーディーラー・整備環境があるカ―用品店・街の整備工場・ガソリンスタンドなどです。依頼先や故障箇所によって金額は変わりますが、たとえばプラグ交換なら2万～3万円、スロットルボディ清掃なら5千円～1万円を目安に見ておきましょう。

売却も考慮しよう

アイドリングが不安定な場合での修理や部品交換は、規模や故障個所により高額になるケースもあります。場合によっては、新しい車に買い替えるほうがお得なケースもあるでしょう。

とくに長期間使用している車であれば、修理するスパンも短くなりがちです。車にかかわる費用総額から判断して高額になるようであれば、車の売却を検討しても良いかもしれません。

アイドリングが不安定な車は売れるの？

売却も考慮に入れることは重要ですが、はたして故障を抱えた車は売却できるのでしょうか。また、売却する場合は売却先の選び方も重要です。アイドリングが不安定な車の正しい売り方を紹介します。

エンジン不調でも売却は可能

エンジン不調や故障していても、車を売ることは可能です。たとえ走行不可能な車であっても、修理して走れる程度であれば価値はあります。

修理しても走行が不可能な車の場合は、まだ使えるパーツの再販・素材としての再利用から価値が見いだせます。以上から、多くの場合で売却できると考えて良いでしょう。

どこに売れば一番良い？

中古車買取店・ディーラー・廃車買取専門店など、車の売却先もさまざまです。中古車買取店は、軽度な部品の交換であれば減額も少なく高額査定が期待できます。

しかし、故障が大きい車は十分な値段が付かない上に、手数料が発生するケースが一般的です。中古車買取店やディーラーでは、このようなケースが起こり得ます。

一方、廃車買取専門店では廃車に該当するレベルの車でも売却可能です。エンジン周りが故障した車や全体的なダメージが大きい車は、廃車買取専門店への売却をおすすめします。

エンジンが故障した車の売却は廃車王へ！

エンジンが故障した車は、価値が少ないと考えている方も多いかもしれません。そのような場合は、ぜひ廃車王をご利用ください。

廃車王は全国に150店舗を展開しており、どこでも対応してくれるのが強みです。取り外したまだ使えるパーツを再利用したり、部品として再利用できない部分も素材としてリサイクルしたりすることで、高価買取を実現しています。

「エンジン不調や故障などで処分に困っている」「動かなくなった愛車の買取査定額が低かった、または0円であった」といった車でも、廃車王であれば満足のいく価格になる可能性があるでしょう。

そのほかにも、手続き原則無料・引取り原則無料といったメリットもあります。難しい税金・保険に関する手続きのサポートもしてくれるため、はじめての方でも安心です。

まとめ

アイドリングが不安定になる場合は、エンジン周りが故障している可能性があります。エンジンは自動車の心臓部であるため、ダメージが大きくて使用し続けることが困難な場合は売却も視野に入れて判断しましょう。

故障を伴う車の売却をご検討の際は、ぜひ廃車王をご利用ください。経済産業大臣の認可を受けた事業協同組合が、安心・安全のサービスを提供しています。Web上で無料査定も実施しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。