整備不良の車を運転した場合の違反点数は?事故が起きたときの責任も解説
車の基礎知識
車を運転する上で、日ごろの点検や整備は重要な責務です。整備不良の車を公道で運転すると危険が伴う上、道路交通法違反として違反点数が加算され、反則金が科せられます。
さらに深刻なのは、整備不良が原因で事故を起こした場合の責任問題です。この記事では、整備不良の車を運転するリスクについて詳しく解説します。車の整備不良を避けるための日常点検についても紹介しますので、お役立てください。
目次
車の整備不良で違反点数が加算されるケース

整備不良の車を運転すると、違反の種類によって違反点数が加算されます。特にブレーキやライト類の不具合は重大事故につながる可能性があり、違反となるのは「制動装置等違反」と「尾灯等違反」です。それぞれの違反点数を解説します。
交通違反の違反行為 | 違反点数 |
---|---|
整備不良制動装置等違反 | 通常:2点 酒気帯び0.25mg/L未満:14点 酒気帯び0.25mg/L以上:25点 |
整備不良尾灯等違反 | 通常:1点 酒気帯び0.25mg/L未満:14点 酒気帯び0.25mg/L以上:25点 |
(2025年4月時点の情報)
整備不良制動装置等違反<
整備不良制動装置等違反は、主にブレーキ全般の不具合に対して適用されます。この違反の違反点数は2点が加算され、酒気帯び運転の場合は14点~25点が加算されます。
制動装置の整備不良に該当する例は、ブレーキパッドが基準以上に摩耗しているケースや、ブレーキの効きが悪いケースです。また、装着しているタイヤの溝がすり減り、スリップサインが出ている場合も、この違反が適用されます。
整備不良尾灯等違反
整備不良尾灯等違反は、保安基準第37条で定められた車の灯火器の不具合に対して適用されます。この違反の違反点数は1点です。酒気帯び運転の場合、呼気中アルコール濃度0.25mg/L未満は14点、0.25mg/L以上は25点です。
尾灯等とはテールランプだけでなく、ヘッドライト、ウインカー、ナンバー灯、バックランプなど、全ての灯火器を指しています。いずれかひとつでも点灯しない、または正常に機能しない場合、整備不良尾灯等違反の状態です。
外部サイト整備不良で違反点数が加算されたときの反則金はいくら?

整備不良とみなされた場合、反則金を支払わなければなりません。制動装置等違反と尾灯等違反の反則金額は次の通りです。
違反の種類 | 大型車 | 普通車 | 二輪車 | 小型特殊車・原付車 |
---|---|---|---|---|
整備不良制動装置等違反 | 12,000円 | 9,000円 | 7,000円 | 6,000円 |
整備不良尾灯等違反 | 9,000円 | 7,000円 | 6,000円 | 5,000円 |
(2025年4月時点の情報)
整備不良制動装置等違反の反則金
整備不良制動装置等違反を犯した場合の反則金は、車両の種類によって異なります。大型車が12,000円と最も高く、普通車は9,000円です。二輪車は7,000円、小型特殊車と原付車は6,000円の反則金がそれぞれ設定されています。
制動装置等違反や尾灯等違反などの交通違反で取り締まりを受けた場合、その場で反則金を支払うのではなく、警察官から受け取った納付書を使用し、金融機関で納付することになります。
外部サイト整備不良尾灯等違反の反則金
整備不良尾灯等違反の反則金は、大型車の場合9,000円です。普通車は7,000円、二輪車は6,000円、小型特殊車と原付車は5,000円の反則金が設定されています。
この違反金の対象となる「大型車」「普通車」「二輪車」は、次の車両が該当します。
区分 | 該当車両 |
---|---|
大型車 | 大型自動車、中型自動車、準中型自動車、大型特殊自動車、トロリーバス、路面電車 |
普通車 | 普通自動車、軽自動車(二輪車を除く)、ミニカー |
二輪車(側車付を含む) | 50ccを超えるもの |
整備不良が事故につながった場合の責任

これまでに紹介した違反点数や反則金に関わる責任を「行政上の責任」と呼び、運転免許の取り消しを含む行政処分が科されるものです。これに加え、整備不良が原因で事故を起こした場合は、次の2つの責任も問われます。
- 刑事上の責任
- 民事上の責任
整備不良が原因の事故における「刑事上の責任」
刑事上の責任は、懲役や禁固などの刑事罰に関わるものです。例えば車の整備不良が原因の事故で死傷者が発生した場合、加害者の運転手は自動車運転過失致死傷罪に問われます。
事故の原因が車の設計上の問題や整備不良にあった場合、車の設計者や整備者も業務上過失致死傷罪に問われる可能性があります。
整備不良が原因の事故における「民事上の責任」
民事上の責任は、主に被害者に対する損害賠償責任のことで、人身損害による治療費や慰謝料、物損による修理費用などが主な対象となります。
事故によって発生した損害賠償責任は、被害者が亡くなった場合、その損害賠償請求権は相続人に承継されるため、加害者は相続人に対して責任を負うことになります。
このようなリスクを負わないように、車の整備状況は日ごろから注意深く確認しておく必要があります。
整備不良による事故では自動車保険の補償が受けられないことがある
車の事故が発生した場合の損害賠償については、通常、加入している自動車保険の保険会社が被害者との交渉を代行してくれます。
しかし、整備不良が原因で事故を起こした場合、自動車保険の適用に影響が生じ、補償を受けられない可能性があります。
違法改造車や車検に通らない整備不良車両は、自動車保険の加入を断られるケースや、保険金が支払われないケースがあることを覚えておきましょう。
外部サイト整備不良を避けるための日常点検

車の整備不良は違反点数の加算だけでなく、事故のリスクも高める要因です。日常的に車をチェックすることで、こうしたリスクを低減できます。ここからは、日常的に点検しておきたい以下の項目を解説します。
- タイヤ
- 灯火類
- エンジンルーム
- 制御装置
- 運転席周り
タイヤ
タイヤは車の安全の要です。点検すべきポイントは溝の深さで、1.6mm以上が必要です。溝が浅くなると、雨でぬれた路面でハイドロプレーニング現象を引き起こしやすくなります。
また、空気圧も重要な要素です。不足すると燃費の悪化に加え、タイヤの偏摩耗やバーストを招く可能性があります。
タイヤの点検は少なくとも月に1回が目安です。特に高速道路走行前や長距離ドライブ前には、確認することをおすすめします。
外部サイト灯火類
灯火類の日常点検では、まず各ライトの点灯具合や点滅速度を確認します。点検は簡単で、エンジンをかけてライト類を順に点灯させ、状況を確認するだけです。確認するライトは、次の通りです。
- ヘッドランプ
- テールランプ
- ライセンス
- ブレーキランプ
- クリアランスランプ
- バックアップランプ
この他にも点検する車に備わっているランプがあれば、全ての灯火が正常に点灯するか確認します。また、レンズに汚れや損傷がないか確認しましょう。
エンジンルーム
エンジンルームの日常点検では、次の5つの項目を確認しましょう。
- ウインドウォッシャ液
- ブレーキ液
- バッテリー液
- 冷却水
- エンジンオイル
日常点検ではこれらの残量をチェックするのが基本です。液が不足している場合は補充したり、本体を交換したりといった適切なメンテナンスを行いましょう。
走行直後のエンジンは熱をもっている可能性があるため、エンジンルームの点検を行うときは走行前やエンジンを切ってしばらく経ってから行いましょう。
関連記事制御装置
制御装置はブレーキの効きに関わるもので、日常点検では次の項目を確認します。
- ブレーキペダル
- パーキングブレーキ
ブレーキペダルの点検では、運転席に座ってブレーキペダルを踏み込んだときの踏みごたえや、ブレーキの効きを点検しましょう。新車時や定期点検直後の感覚と比較して、踏みごたえや効き具合に変化がないか確認しましょう。
パーキングブレーキレバーの点検では、レバーを引いたときの引き具合を確認します。この引き具合の変化については、車の取扱説明書に記載の基準値が参考になります。パーキングブレーキがペダルのときは、踏み込み具合を確認しましょう。
運転席周り
運転席周りの日常点検では、次の項目を確認します。
- ウインドウォッシャ液の噴射
- ワイパーの動作
- エンジンの動き
ウインドウォッシャ液の噴射状態は、フロントガラスの汚れを落とせるように、向きや高さをチェックしましょう。ワイパーの点検では、ゆっくり動かしたときと早く動かしたときの様子を確認し、不具合がないかを確認します。また、ワイパーがウインドウォッシャ液をムラなく拭き取れるかどうかも確認しましょう。
エンジンの動きでは、スムーズに始動できるのかを確認し、異音が発生していないか点検します。アクセルペダルを踏み込んだ時は、引っ掛かりやエンストなどの症状がないかを確認しましょう。
車の不調は徐々に進行することがあり、異変に気付かないことがあるので、整備工場での定期点検も忘れずに受けましょう。
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整備不良の違反点数についてよくある質問

ここでは、整備不良による違反点数についてのよくある質問に答えていきます。整備不良が原因で思いがけないトラブルに遭わないためにも、日ごろから車の状態を整えておきましょう。
整備不良の違反では何点が加算されますか?
整備不良車両を運転した場合、違反の種類によって加算される点数は異なります。酒気帯びに該当しない場合、制動装置等の整備不良では2点、尾灯等の整備不良では1点が加算されます。これは、刑事上の責任に該当し、運転免許証の取り消しに関わる点数です。
整備不良車による事故で自動車保険は使えますか?
整備不良が原因で事故を起こした場合、自動車保険が適用されないケースがあります。保険会社は、日常点検を怠ったために生じた事故と判断すると、保険金の支払いを拒否することがあるので、日ごろから車の状態に常に気を配ることが大切です。
まとめ

整備不良は主に制動装置等違反と尾灯等違反に分類され、酒気帯びに該当しない場合の違反点数は前者が2点、後者が1点です。これに加えて、整備不良が事故の原因となった場合、刑事上の責任や民事上の責任を負う可能性があります。整備不良は最悪の場合、人命に関わる重大事故につながるので注意が必要です。
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