光軸調整の調整方法は?カットオフラインがズレる理由や検査の基準も紹介
車の基礎知識
ヘッドライトの向きを正しく保つ「光軸調整」は、夜間の安全運転に欠かせないメンテナンスです。もし光軸がズレてしまうと、前方の視界が暗くなったり、対向車をまぶしく照らしてしまったりして、思わぬ事故につながることもあります。
近年は車検での光軸検査も厳しくなっているため、普段から意識しておくことが大切です。実は、日常の走行振動や荷物の積み方でも光軸はズレやすいのです。そこでこの記事では、光軸調整の大切さや自分でできる調整方法についてご紹介します。
目次
車のヘッドライトの光軸は検査基準が変更になった

ヘッドライトの光軸が適切に調整されていない場合、対向車の運転者に、まぶしい思いをさせてしまいます。日本では2015年に車検時のヘッドライトの検査方法が変更されており、完全移行時期は地域によって異なり、2026年8月1日までに順次移行していくことが決まっています。
光軸は光が照らす向きのこと
光軸とはヘッドライトの光が照らす方向のことで、安全運転に直結する重要な要素のひとつです。ヘッドライトにはハイビーム(走行用前照灯)とロービーム(すれ違い用前照灯)があります。
ロービームは対向車や前を走る車の運転手の目をくらませないように、ヘッドライトの光は上方向には照射されない設計になっています。
光が当たる範囲とその上の当たらない範囲の境界線を「カットオフライン」と呼び、この境界線の位置が高くなると対向車の運転手にとって眩しさを感じる状態になります。
外部サイト2015年に車検の検査基準が変更になった
ヘッドライトの車検基準は、2015年にハイビームからロービームに切り替えられ、その後計測が困難な場合に限りハイビームでの計測を認めるようになりました。
そして2024年には例外の範囲が変更となり、二輪車・側車付二輪車・大型特殊自動車及びトレーラを除く、1998年9月1日以降に製作された自動車の全てがロービーム計測のみへと変更することになりました。
このルールが適用される完全移行時期は2026年8月1日で、次のように地域ごとの移行状況が異なります。
- 2024年8月から実施:北海道・東北・北陸信越・中国
- 2026年8月1日までに移行:関東・中部・近畿・四国・九州・沖縄
カットオフラインがズレる理由

車検基準の変更に伴い、これまでの車検で基準を満たしていた車が基準不適合となる可能性があります。また、一度基準を満たすように調整した場合でも、気づかないうちにカットオフラインがズレてしまうことがあるのです。ここでは、カットオフラインがズレる原因として、次の2つのケースを紹介します。
- 走行中にズレるケース
- 積載量の変化でズレるケース
走行中にズレるケース
ロービームのカットオフラインは、走行時の振動や衝撃によってズレることがあります。例えば、何かにぶつかったり、段差を乗り上げたりしたときなどに起こる可能性があります。
そのため、ライトの明かりがいつもより上向きに感じたときは、光軸がズレているかもしれません。光軸のチェックは簡単に行えるので、違和感を感じたときはセルフチェックを試しましょう。
積載量の変化でズレるケース
ロービームのカットオフラインは、荷物や乗車による影響でズレることがあります。光軸が正しく調整されている場合でも、車体のバランスが変わるとカットオフラインが上がってしまうのです。
この現象を解決する機能としてレベライザーがあり、2006年以降に製造された車から装備の義務化が行われています。レベライザーは運転席で操作ができ、ダイヤルを回すとカットオフラインの位置を調整できる機能です。
ヘッドライトの光軸調整の検査基準

車検に合格するには、国が定めるヘッドライトの光軸に関する基準を満たしている必要があります。ロービーム計測で基準不適合にならないように、車検の光軸調整の基準を確認して適切な整備や調整を行いましょう。
車検基準と保安基準
光軸の保安基準は、国土交通省が定める道路運送車両の保安基準第198条で規定されています。検査基準は次の4つです。
| 明るさ | 照明部の中心から下方11cm、左方23cmにおける光度が1灯につき6,400カンデラ以上 |
| 照射範囲 | 前方10mを照らしたときに、エルボー点(光がカットされる起点)が照明部の中心から下方20mm~150mm、左右270mmの範囲内 |
| ヘッドライトの色の基準 | 2005年までに製造された車:白色または淡黄色で4,000ケルビン~6,000ケルビン 2006年以降に生産された車:白色 |
| ヘッドライトの状態 | 大きな傷や割れがない状態 |
ライトの明るさが足りない場合や、光の照射範囲が適切でない場合、車検は不合格となります。
外部サイト基準不適合になる可能性がある車の特徴
これまでハイビームで辛うじて基準を満たしていた車両は、ロービームでの検査が必須となることで検査に通らなくなることが予想されます。
レンズの曇りや黄ばみがあると、十分な光量が照射されず、検査基準に達しない場合があります。相性の悪いバルブに交換している場合や内部リフレクタが劣化している場合も、正しく照射できない可能性があるため、整備が必要です。
自分でできる光軸調整の実践方法

光軸調整は専門業者へ依頼できますが、専門のレンチや長めのドライバーがあればバルブ交換時に自分でできる調整方法もあります。ここでは、バルブ交換時に自分でできる光軸調整の手段として、次の2つの方法について紹介します。
- 壁を使った簡易調整
- テスター機器での予備検査
壁を使った簡易調整
車を壁から約3m離した位置に停車させ、ヘッドライトを垂直に照らします。このとき、レベライザーは「0」に設定しておきましょう。壁に映るカットオフラインと、照射された光の明暗によってやや左上がりのL字型に現れるエルボー点を確認し、ラインに沿ってマスキングテープでマーキングします。
バルブ交換後は再度同じ位置から照らし、ズレがあればヘッドライト裏側の調整ネジを回して光軸を合わせましょう。
光軸の調整後、再度ヘッドライトを照らし、ズレがなくなるまで調整を行います。
テスター機器での予備検査
自分で行った光軸調整で正しい状態になっているかを確かめる方法として、予備検査があります。テスター機器を使用して測定すると、車検基準を満たしているのかを調べられます。
予備検査場は民間の有料検査場で、運輸支局の周辺にあります。ヘッドライトの予備検査は測定結果が画面に表示され、基準値内であれば緑色、基準値を外れていると赤色で表示されます。赤色が表示されたときは、基準値内に収まるように調整を行いましょう。
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光軸調整についてよくある質問

ここでは、ヘッドライトの光軸調整に関する質問と答えについて解説します。車検前に必要な準備や光軸調整が必要な理由など、気になる疑問を解消しておきましょう。
車検の準備で光軸調整は必要?
光軸調整は車検の検査項目であり、基準値から外れていると不合格となってしまいます。特に、検査基準の変更でロービームが検査対象となったことで、光軸不良による不合格の増加が予想されます。車検前には光軸の状態を確かめ、必要に応じて調整を施しましょう。
なぜ光軸調整が必要?
光軸調整が必要な理由は、安全性に直結するためです。光軸が上方向にズレていると、対向車や前を走る車の運転手の目をくらませてしまい、一時的に視界を奪う危険があります。ヘッドライトの光軸は走行中にズレることがあるため、定期的に点検や調整を行いましょう。
まとめ

ヘッドライトの光軸調整は、車検基準の変更に伴い、ロービームの点検や調整が欠かせなくなりました。光軸がズレると走行時の危険性が高まるため、適切な位置に調整が必要です。正しい位置に調整していても乗車時の状況で光軸がズレることがあるため、レベライザーを使用して適切な位置を保ちましょう。
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