ディーラー車検は高すぎる？車検費用の内訳や費用を抑える方法を解説

「ディーラーでの車検は高い」と耳にしたことはないでしょうか。ディーラー車検は、その安心感や質の高いサービスから選ばれることが多い一方で、費用面がネックとなり、他の選択肢を検討する方も少なくありません。

しかし、なぜディーラー車検は高くなりがちなのか、その費用の内訳を詳しく理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ディーラー車検の費用が高いと言われる理由や具体的な費用の内訳と合わせて紹介します。

ディーラー車検が高すぎると感じる価格の理由

ディーラー車検の費用が高く感じられる背景には、いくつかの要因があります。メーカー直系のディーラーだからこそ提供できる質の高いサービスには、それに見合ったコストが料金に反映されているのが実情です。

ディーラー車検が高くなる具体的な理由を、次の3つの観点から解説します。

• 整備技術の品質が高い
• 基本的に新品の純正パーツを使用する
• 手厚いアフターフォローがある

整備技術の品質が高い

ディーラーでの車検は、整備の質が優れており信頼性が期待できる一方で、費用は割高になる傾向が見られます。この背景には、ディーラーがメーカーやその系列販売会社と特約店契約を結び、メーカーのブランドイメージを保つため、専門的な技術力を持つ整備士が質の充実した整備を提供していることがあります。

また、メーカーが推奨するメンテナンスや、メーカー基準に基づいた部品交換といった予防的な整備も行われます。車検に合格するための最低限の点検だけでなく、このような整備を行うことで、次の車検まで安心して車を使用でき、故障のリスクを最小限に抑えられます。

基本的に新品の純正パーツを使用する

ディーラーでの車検費用が高額になりやすい理由のひとつは、部品交換にメーカー推奨の純正パーツを使用する点にあります。さらに、基本的に新品部品に交換することも、費用を押し上げる要因です。

これは、ディーラーがメーカーの安全性や性能基準を最優先しているためです。車の経年劣化による故障や性能低下を防ぎ、将来的なトラブルを未然に防ぐために、質の高い新品の純正パーツを選んで交換しているため、結果として車検費用が高くなる傾向にあるのです。

手厚いアフターフォローがある

車検費用が高くなりがちなのは、単に車検を通すだけでなく、その後の車の状態まで見据えた手厚いアフターサービスが付いてくることがひとつの理由として挙げられます。

ディーラーで車検を受ける大きなメリットは、充実したアフターサービスにあります。特に、整備保証が付帯するのが一般的で、もし車検後に不具合が見つかった場合でも、無償で迅速かつ丁寧に対応してもらえます。

万が一、整備に問題があった際にはディーラーの整備保証により、オーナーの金銭的な負担は最小限に抑えられます。

ディーラー車検の費用の内訳

車検費用には依頼先によって金額が異なる項目と、どこに依頼しても同額になる項目があります。ディーラー車検が高すぎると感じるときは、どの項目が高くなっているかを確認すると、本当に高いのかが判断しやすくなります。

車検費用の内訳は、大きく分けて次の3つの項目があります。

• 法定費用
• 車検基本料
• 整備費用

それでは詳しく解説していきます。

法定費用

車検における法定費用は、「自動車重量税」「自賠責保険料」「印紙代（検査手数料）」の3つで構成されています。これは車種や初度登録からの経過年数によって金額が決まるため、ディーラーか民間業者かを問わず、どこで車検を受けても同じ金額です。

自動車重量税は車両の重さや環境性能、経過年数によって税額が変わり、自家用乗用車の継続車検では、車検時に2年分をまとめて納税します。

自賠責保険は公道走行に必須の強制保険で、車検では次の車検までの保険料をまとめて支払います。印紙代は車検証などの交付を受けるための手数料です。

車検基本料

車検基本料は車検作業の根幹となる費用で、「24か月点検」「測定検査料」「車検代行費」などが含まれます。特にディーラー車検の基本料が高いのは、メーカー規定の点検項目数が多いためです。

法定24か月点検の56項目に加え、メーカー独自の詳細点検も実施するため、作業時間と工賃が増加します。またディーラーでは、専門教育を受けた整備士が高性能診断機器を使用して検査するため、技術料が高く設定されています。

さらに、車検の各種手続きや書類作成を代行する事務手数料として車検代行費も加算されます。民間車検業者が必要最低限の点検のみを行うのに対し、ディーラーでは予防整備の観点から、細部までチェックするため、その分費用が高くなります。

整備費用

整備にかかる費用の内訳は、主に交換する部品の代金と、その作業にかかる工賃です。この費用は、依頼する業者だけでなく、お車の状態や、どの程度まで整備を希望するかによっても変動するので注意が必要です。

整備費用は車検時の保安基準をクリアするために必要な整備の他、不具合を防止するために行う整備やカーライフを快適にするための整備などのオプション整備があります。

ディーラー車検ではこのようなオプション整備に加えて、部品交換が必要な場合は基本的に新品の純正パーツが使用されます。これも費用が高くなる理由のひとつです。

ディーラー車検の費用を抑える方法

ディーラー車検を受けるときに車検費用を安く抑えるには、次の4つの方法が有効です。

• 事前に見積もりを確認する
• 決算時期を意識して車検に出す
• 月末の車検を狙う
• 早めに車検の予約をする

それでは詳しく見ていきましょう。

事前に見積もりを確認する

ディーラー車検では、たとえ現時点での部品の摩耗や劣化が車検基準を満たしていても、次の2年間の使用に耐えられないと判断された場合は交換されることがあります。また、洗車や車内清掃といったオプションサービスが費用に含まれている場合もあります。

ディーラー車検の費用を抑えたい場合は、事前に見積もりを取り、その内容をしっかり確認することが重要です。不要と思われるサービスや、車検後にご自身で対応可能な項目があれば、外してもらうとその分車検費用を安くできます。

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決算時期を意識して車検に出す

ディーラーでは、3月や9月の決算期に車検の目標台数を多く設定する傾向があります。この時期は、より多くの顧客に車検を依頼してもらうため、通常の車検費用が安くなることが多く、ディーラー車検をお得に利用する絶好の機会と言えます。

道路運送車両法施行規則により、令和7年4月1日以降の車検は「満了日の2か月前から満了日までの間」に受けても残存する有効期間が失われないことになりました。そのため、ご自身の車検時期が3月や9月に当たるかどうか、事前に確認しておくことをおすすめします。

月末の車検を狙う

ディーラーは通常、毎月車検の目標台数を設定しています。そのため、もし目標に達していない月であれば、月末に近づくにつれて値引きに応じたり、追加サービスを提供してくれたりする可能性があります。

もし決算月に車検のタイミングが合わない場合は、月の終わりに依頼することも検討してみましょう。

早めに車検の予約をする

ディーラー車検の費用を抑えるには、早めに予約するのも効果的です。ディーラー側は早期予約によって人員配置がしやすくなるため、そのメリットとして車検費用を割り引いてくれることがあります。

割引率はディーラーによってさまざまですが、一般的には予約が早いほど割引率が高くなる傾向にあります。車検の有効期限ぎりぎりになってしまうと、希望するディーラーの予約が取れなかったり、費用の交渉ができなかったりする可能性があるので早めに動き始めることをおすすめします。

さらに車検費用を抑えたいときはディーラー以外も検討しよう

見積もり内容の調整や早期予約など、費用を抑える工夫をしてもディーラー車検が高く感じられる場合は、ディーラー以外の選択肢も検討しましょう。車検はディーラー以外にも、次のような方法で受けられます。

• 民間車検業者に依頼する
• ユーザー車検を選択する

民間車検業者に依頼する

民間車検業者は、ディーラーに比べて車検の基本料金が安く設定されていることが多く、費用を抑えたい場合に有効な選択肢です。

民間車検業者には「認証工場」と「指定工場」があり、認証工場は地方運輸局から自動車分解整備事業の認証を受けた整備工場で、車検場に車両を持ち込んで検査を受けます。指定工場は認証工場の中でも完成検査まで行える工場で、保安基準適合証を交付することで車両の持ち込みが省略できる工場を指します。

費用が抑えられる主な理由は、部品交換の際に純正部品にこだわらず、より安価な社外品なども選択できるためです。そのため、純正部品にこだわりがなく、費用を安く抑えたい方には民間車検業者が適しているでしょう。

外部サイト

自動車整備工場には認証工場と指定工場があります。その違いは？ – 国土交通省

ユーザー車検を選択する

ユーザー車検は、ご自身で車両を運輸支局へ持ち込み、検査を受ける方法です。この方法の最大の利点は、事前の点検や整備、そして車検の手続きに至るまで、全ての工程を自分で行うため、車検基本料が一切かからない点です。必要なのは法定費用のみで、普通車であれば5万円程度から車検が可能です。

しかし、その一方で、車の構造や点検基準に関する専門知識が必須となることに加え、複雑な事務手続きも個人でこなす必要があります。そのため、時間や手間がかかる上、整備の専門知識がない場合は安全性の確保に不安が残るといった注意点もあります。

ユーザー車検を受ければ業者へ依頼するよりも安く車検が受けられますが、車検の保安基準を満たすために必要な整備や法定費用の支払いは発生します。車検費用が高くなった理由が車の劣化であれば、車検を受ける前に車を買い替えるのもひとつの方法です。

車検費用が高すぎる車の買取は廃車王にお任せ！

車検のために必要な税金や修理費用が高く、車を手放すことをお考えの際はお気軽に廃車王へご相談ください。廃車王では車検切れの車も故障車も買取を行っており、高価買取ができる環境をご用意しています。ここでは、廃車王の買取サービスの特徴を紹介します。

故障車も不動車も高価買取

廃車王は自動車リサイクル業界で国内唯一、経済産業大臣から認可を受けた事業協同組合が運営しており、全国に150店舗を展開しています。お客さまから買取した車は、自社で解体から廃車手続きまで一貫して行っているため、中間マージンが削減できる体制です。

また、廃車王が高価買取を実現できるのは、解体する際に再利用可能な部品や鉄・銅などの貴重な資源を回収し、リサイクルしているからです。これらをリユースパーツや再生資源として販売することで収益を得ており、そこで生まれた利益を買取価格としてお客さまに還元しています。

積載車による引き取りを原則無料で対応

廃車王では、お客さまの売却時の負担を軽減するため、車の引き取りを原則無料で行っています。お客さまのご指定の場所まで積載車でお伺いするので、自走できないお車でもご心配いりません。一部、対応が難しいケースもございますが、まずはお気軽にご相談ください。

また、時間と手間のかかる廃車手続きも、廃車王なら代行手数料が無料です。お客さまご自身で複雑な手続きをする必要はありません。さらに、もし査定やご相談後にご予定が変わってしまっても、お車の引き渡し前であればキャンセル料は一切かかりません。

無料査定のお申し込みは、公式サイトのWebフォームやLINE、お電話から受け付けています。どうぞお気軽にご利用ください。

ディーラー車検についてよくある質問

ここでは、ディーラー車検に関するよくある質問と回答を紹介します。車検を控えている方や、ディーラーでの車検を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

ディーラー車検が高い理由は何ですか？

ディーラー車検が高額なのは、メーカー推奨の新品純正パーツを使用することや、高い技術を持つ整備士が最低限の整備だけでなく予備整備も行うためです。また、手続き代行の事務手数料が発生することや、アフターサービスが充実していることなども要因として挙げられます。

ディーラー車検の費用を抑える方法はありますか？

ディーラー車検の費用を抑えるには、見積もりを確認し必要な整備か判断する、値引きされやすい時期に車検に出す、予約を早めに取る、ディーラー独自のキャンペーンを活用する、民間車検業者やユーザー車検を選択するといった選択肢があります。

まとめ

ディーラー車検が高額なのは、整備技術の品質の高さや純正パーツの使用、充実したアフターフォローといった要素が価格に反映されているためです。

費用の内訳は、法定費用・車検基本料・整備費用に分けられますが、特に後者2項目でディーラーと他の業者との間に費用差が生じます。ディーラーへ依頼するよりも車検費用を安く抑えたいときは、民間車検業者への依頼やユーザー車検が候補です。

また、車検を受けるために必要な税金や修理費用が高いときは、車を買い替えるのもひとつの方法です。車の買取先をお探しの方は、お気軽に廃車王へご相談ください。