クラッチを踏んでもギアが入らない原因は?前兆や修理費用も紹介
車の基礎知識
車を運転する際に、クラッチを踏んでもギアが入らないという経験をしたことはありませんでしょうか。この現象が発生する理由を理解していないと、突然ギアが入らなくなったときに焦ってしまうかもしれません。
この記事では、クラッチを踏んでもギアが入らない原因やその前兆、故障時の修理費用の目安、また不具合が起きた車の処分方法について解説しますので、ぜひご参考にしてください。
目次
クラッチを踏んでもギアが入らないことがある

車のクラッチを踏んでもギアが入らない現象が起こる原因は、操作ミスや機械的故障などがあり、それぞれに応じた対処が必要です。まずは、車のギアの基本的な仕組みを見ていきましょう。
車の「ギア」とは
ギアとは、エンジンの動力を車輪に伝えるトランスミッション(変速機)の構成部品です。車が走行するときは、ギアを介してエンジンに伝わる力を調整します。
例えば、坂道を下るときにギアをそのままにしていると、車のスピードが速くなります。しかし、ギアを下げることでエンジンブレーキがかかり、フットブレーキを使わなくても速度を緩めることができるのです。
このように、ギアを変更する操作をギアチェンジやシフトチェンジと呼びます。
AT車とMT車のギアの違い
車にはAT(オートマチックトランスミッション)とMT(マニュアルトランスミッション)があり、操作ミスが原因でクラッチを踏んでもギアが入らない現象が発生するのは主にMT車です。
どちらのトランスミッションにもギアチェンジがありますが、AT車は自動でギアが切り替わるのに対し、MT車は運転者がクラッチとシフトレバーを操作してギアを切り替える必要があります。
そのため、MT車では操作ミスによってギアチェンジに失敗することがあります。
MT車のギアチェンジの流れ
MT車でのギアチェンジを行う際は、シフトレバーに加えてアクセルペダルとクラッチペダルを使用します。
ギアを入れ替えるときには、まずアクセルペダルから足を離し、ほぼ同時にクラッチペダルを踏み込みます。次に、シフトレバーを選択したいギアに移動させ、ゆっくりとクラッチペダルを離します。その後、アクセルペダルを踏み込むことで次のギアにエンジンの動力が伝わります。
クラッチを踏んでもギアが入らないときに考えられる原因

車を運転する上でギアの操作は重要ですが、時にはクラッチを踏んでもスムーズにギアが入らないトラブルに遭遇することがあります。ギアが入らない原因はいくつかありますので、まずはその原因を見極めることが重要です。ここでは、ギアが入らなくなる主な3つの原因を紹介します。
トランスミッションとリンケージの故障
トランスミッション本体に問題があると、ギアチェンジに大きな影響が出ます。特に、特定のギアだけが入らない場合は、ミッション系統のトラブルが疑われます。例えば、トランスミッション内部のギアの摩耗が原因となることがあります。
また、シフトノブとミッション本体をつなぐパーツであるミッションリンケージに不具合がある場合も、ギアが入らないことがあります。
クラッチが完全に切れない
クラッチ系統のトラブルも、ギアが入らない主要な原因のひとつです。クラッチはエンジンの動力をトランスミッションに伝えたり遮断したりする役割を果たしていますが、クラッチが完全に切れない状態になると、ギアチェンジに問題が生じます。
クラッチが完全に切れていない状態でギアチェンジを試みると、ギア鳴りが発生し、ギアの入れ替えができなくなります。
シンクロメッシュの消耗
ギアは段ごとに回転速度が異なるため、MT車ではギアチェンジの際に回転数の同期が必要です。この回転速度を調整する役割を担っているのがシンクロメッシュです。
シンクロメッシュが摩耗している場合、ギアが入りにくくなり、ギアチェンジの際に異音が聞こえることがあります。
このような状況では、ダブルクラッチを用いたシフトチェンジを行うことで、ギアの回転数を同期させられます。
クラッチが故障する前兆と劣化を早める要因

クラッチの故障は、状態が悪化する前に前兆が現れる傾向があります。そのため、異常に早く気づくことができれば、大きなトラブルや高額な修理を防ぐことができるかもしれません。
ここでは、クラッチの故障の前兆と劣化を早める要因について見ていきましょう。
クラッチに異変を感じるときは交換時期を迎えたサイン
クラッチ操作が重くなったと感じる場合、クラッチや関連部品の劣化が進んでいる可能性があります。また、クラッチが滑るようになったときは、クラッチディスクの摩耗のサインです。
さらに、クラッチを操作する際に異音がしたり、走行中に焦げたような異臭がしたりする場合は、クラッチディスクやレリーズベアリングに異常が発生している可能性があります。クラッチの異常は走行不能を招くおそれがあるため、適切なタイミングでのメンテナンスが必要です。
関連ページ劣化しにくい運転操作を心がけよう
クラッチの寿命は運転時の操作によって変わります。特に、半クラッチの状態が長かったり多かったりすると、クラッチの摩耗を早める恐れがあります。
半クラッチとは、クラッチペダルを中途半端に踏んだ状態で、エンジンの動力が部分的にトランスミッションに伝わっている状態のことです。必要以上にこの状態を多用すると、摩擦量が増え、クラッチディスクの摩耗が早まります。
また、クラッチペダルから足を離さずに軽く踏んだまま運転することも、クラッチディスクの摩耗を早める原因となります。必要なとき以外は、クラッチペダルに足を置かないよう心がけましょう。
関連ページクラッチを踏んでもギアが入らないときの修理費用の目安

クラッチに関わる修理費用は高額になる場合があります。トラブルが発生した際には、修理と新しい車への買い替えを慎重に検討しましょう。
故障の程度や車種によって修理費用は異なり、AT車とMT車の修理費用の目安は下記の通りです。
| AT車の修理費用の目安 | 軽自動車:13万5,000円~18万5,000円 普通乗用車:33万円~35万円 大型乗用車:38万円~45万円 輸入車(排気量3000cc以下):38万円~50万円 輸入車(排気量3000cc以上):~60万円 |
| MT車の修理費用の目安 | 軽自動車:6万円~8万5,000円 普通乗用車:10万円~14万円 大型乗用車:13万円~17万円 輸入車(排気量3000cc以下):16万円~22万円 輸入車(排気量3000cc以上):~25万円 |
AT車の場合
国産車のAT車のトランスミッションをオーバーホールした場合、軽自動車は13万5,000円~18万5,000円が目安です。普通乗用車の場合は33万円~35万円、大型乗用車は38万円~45万円ほどの修理費用となります。
輸入車は国産車に比べて修理費用が高く、排気量3000cc以下の車で38万円~50万円程度が相場です。排気量がそれよりも多い輸入車は、60万円ほどかかるケースもあります。
AT車のミッションオーバーホールでは、クラッチディスクやプレート、オーリングなどの交換が行われます。修理に使用する部品をリビルト部品や中古部品にしたり、セミオーバーホールで済んだりする場合は、これらの金額よりも安く済むことがあります。
MT車の場合
国産車のMT車はクラッチ交換の修理が必要となり、軽自動車の修理費用は6万円~8万5,000円が目安です。普通乗用車では10万円~14万円、大型乗用車では13万円~17万円程度の修理費用がかかります。
輸入車のクラッチ交換にかかる費用は、排気量3000cc以下の車が16万円~22万円、3,000ccを超える車は約25万円となります。
クラッチ交換ではクラッチカバーとクラッチディスク、クラッチベアリングの交換が必要です。
クラッチを踏んでもギアが入らない車の処分は廃車王へ

クラッチやトランスミッションの故障により修理費用が高額になる場合は、修理よりも車の買い替えを検討することをおすすめします。
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クラッチを踏んでもギアが入らない現象についてよくある質問

ここでは、クラッチを踏んでもギアが入らない現象に関するよくある質問とその回答を分かりやすくまとめました。ギアが入らないトラブルに直面した際は焦ってしまうこともありますが、その場でできる対処法を知っておくことで、冷静に対応できるようになります。
ギアが入らないときの応急処置法は?
ギアが入らない状況では、原因によって応急処置の方法が異なります。シンクロメッシュの消耗が原因の場合、「ダブルクラッチ」が有効です。
ダブルクラッチの手順は次の通りです。まず、クラッチを切ってシフトレバーをニュートラルにします。次にクラッチをつなぎ、アクセルを踏んでエンジンを煽ります。その後、再びクラッチを切ってシフトを変更しましょう。最後にクラッチを再度つなげます。
クラッチ交換と車の買い替えの判断基準は?
クラッチ交換と車の買い替えを判断する際に最も重要なのは、修理費用と車両の状態です。年式が新しい車の場合、クラッチやトランスミッションを修理して乗り続ける方が経済的に有利になることがあります。
一方、走行距離が10万kmを超える車や、新車から10年以上経過した車は、さまざまな部分が経年劣化している可能性があります。このような場合は、乗り換えを検討することをおすすめします。
まとめ

クラッチを踏んでもギアが入らないトラブルの原因はさまざまです。トランスミッションやリンケージの故障、クラッチが完全に切れていない状態、シンクロメッシュの消耗などが考えられます。
修理費用は故障の程度によって大きく異なるため、状況によっては修理よりも買い替えが適していることもあります。買い替えを検討している方は、ぜひ廃車王にお問い合わせください。
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