車のパンク修理はどうする?正しい対処法や修理費用・交換が必要なケースを解説
車の基礎知識
車のタイヤがパンクすると、乗り心地が悪くなるだけでなく、ハンドルを取られて事故につながる危険もあります。タイヤのパンクは突然発生するため、正しい対処法や修理の流れを知っておくことが大切です。
本記事では、車がパンクしたときの対処方法や修理を依頼できる業者、修理費用の目安、さらに修理では対応できず交換が必要となるケースまで詳しく解説します。「もしものときに備えてパンク修理の知識を身につけたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- 走行中にパンクに気付いたら、急ブレーキを避けて安全な場所にゆっくり停車する
- 車のパンク修理はディーラーやタイヤ専門店、カー用品店、ガソリンスタンドなどに依頼できる
- パンク修理の費用相場は1,500円~5,000円程度
目次
車のタイヤがパンクしたときの対処方法

ドライブ中、「平坦な道なのに振動が大きい」「走行中に異音がする」といった症状が現れたら、タイヤがパンクしたサインかもしれません。そのまま走行していると、ハンドルが取られて事故を起こす可能性があるため、停車した上で落ち着いて対処しましょう。
ここでは、車のタイヤがパンクしたときの対処法を4つのステップに分けてご紹介します。
- ゆっくりと減速する(急ブレーキ・急ハンドルはNG)
- 安全な場所で停車する(ハザード・三角表示板を設置)
- タイヤの状態をチェックする(異物・歪み・損傷を確認)
- ロードサービスに依頼する
ゆっくりと減速する
車のタイヤがパンクしたことに気付いたら、まずはブレーキを踏んでゆっくり減速しましょう。パンクしたタイヤはグリップ力が損なわれているため、急ブレーキを踏むとパンクしていない方のタイヤのみグリップし、車体のバランスが大きく崩れる可能性があるため注意が必要です。
走行中にパンクしたとしても、すぐにバーストするリスクは少ないため、慌てずにゆっくりスピードを落とすことを心掛けましょう。なお、急ブレーキだけでなく、急ハンドルもNGです。
安全な場所で停車する
パンクしたタイヤを応急処置するため、車を安全な場所まで走行させて駐車します。一般道なら空き地や駐車場、高速道路なら路肩や非常停車帯に停めましょう。
パンクしたからといって、急に路上でストップすると後続車に追突される危険性があるため、駐停車する場所はきちんと吟味するのが大切です。安全な場所に停車させる際は、まずハザードランプを点灯させて後続車に合図します。停車が完了したら、速やかに停止表示器材(三角表示板や発炎筒など)を車両の後方に設置してください。
高速道路上では、必ず車外に出てガードレールの外など安全な場所に避難してください。
タイヤの状態をチェックする
安全な場所に車を停めたら、タイヤに凹みや歪みなどの異常がないかチェックします。走行中にタイヤがパンクする主な理由は、釘やガラスなどの異物が刺さったか、あるいは縁石などにタイヤをこすった場合がほとんどであるため、異物やこすれた跡がないかどうか確認しましょう。
なお、現在多くの車に使用されているチューブレスタイヤは、従来のチューブタイヤに比べるとパンク時の空気が抜けるスピードが遅く、パンクした直後では異常を目視できない可能性があります。特に以前からタイヤにキズやこすれがあった場合、それがパンクの原因なのかどうか判断しにくくなるため、日頃からタイヤの空気圧や外観を点検する習慣を付けておくと良いでしょう。
ロードサービスに依頼する
手持ちの携帯電話または高速道路上に設置されている非常電話を使って、ロードサービスに依頼しましょう。非常電話を利用すると道路管制センターにつながりますが、そのままJAFに救援を依頼することもできます。
なお、車にはスペアタイヤと工具が搭載されているため、その場でパンクしたタイヤと交換するのも一つの方法です。ただし、タイヤ交換の経験がなければ手間と時間がかかるため、自分で交換するのが難しいと感じたら、ロードサービスを利用した方が良いでしょう。
車のパンク修理を依頼できる業者
車のパンク修理を依頼できる業者は複数あり、それぞれメリットや注意点が異なります。以下の表を参考に、どの業者にパンク修理を依頼するか、あらかじめ決めておきましょう。
| 業者 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| ディーラー | 自社車種の構造に精通しており、安心して任せられる | 修理代金はやや高め |
| 修理工場 | ディーラーより安価に対応可能。国家資格整備士が在籍する工場も多い | 小規模工場では設備・技術力に差があることも |
| タイヤ専門店 | タイヤに特化した専門知識と高い技術で、適切に対応してもらえる | 全国的に見ると店舗数はやや少なめ |
| カー用品店 | 店舗数が多く、会員特典(割引など)を利用できる場合がある | 店舗により外面修理しか行っていないところもある。事前確認が必要 |
| ガソリンスタンド | 急なトラブル時に立ち寄りやすく、簡易対応が可能な店舗もある | パンク修理そのものに対応していない店舗も多い。対応車種に制限あり |
| ロードサービス | 会員であれば無料で現場対応(応急処置)が受けられる | 恒久的な修理は不可。会員でないと費用が高額になることも |
車のパンク修理にかかる費用相場
車のパンク修理は外面修理と内面修理の2つがあり、それぞれ作業工程が異なります。同じ業者に持ち込んでも修理費用に差が出るため、事前におおよその相場を把握しておきましょう。
ここでは外面修理と内面修理それぞれの費用相場と、タイヤ交換の費用の目安についてまとめました。
- 外面修理:1,500円~2,000円(短時間・安価だが強度は低い)
- 内面修理:3,000円~5,000円(強度が高く再発リスクが低い)
- タイヤ交換:工賃1本1,500円~2,000円+新品タイヤ代
外面修理の費用相場
外面修理とは、タイヤの外側からパンク修理剤を使用して修理する方法です。タイヤをホイールから外さずに作業できるため、後述する内面修理よりも安価で修理できます。
具体的な費用は修理を依頼する業者によって異なりますが、おおむね1,500円~2,000円が目安のようです。作業工程がシンプルな分、短時間で修理できるところも利点ですが、内部の補修は行わないため、修理箇所の強度はやや低下します。
また、タイヤ内部の状況を確認できない分、内部に損傷があった場合、修理しても再びパンクする恐れがあります。
内面修理の費用相場
内面修理とは、タイヤの内側からパンクした箇所を補修する方法です。タイヤの内面に手を加えるためにはホイールを外す必要があるため、外面修理よりも手間と時間がかかります。
修理費用も高くなりがちで、3,000円~5,000円がおおよその相場とされています。ただし、内部からしっかり補強できる分、外面修理よりも仕上がりの強度が高く、パンクの再発リスクが少ないところが利点です。
少しコストが高めでも、パンクの再発をなるべく防ぎたい方は内面修理を依頼すると良いでしょう。
タイヤ交換の費用相場
タイヤの損傷が激しく、修理だけでは対応できない場合、新しいタイヤの交換が必要です。タイヤ交換の工賃は1本当たり1,500円~2,000円程度ですが、さらに新しいタイヤの購入費用が上乗せされます。
タイヤの代金はメーカーやブランド、サイズ、店舗によって異なりますが、軽自動車なら1本3,000円~、普通自動車なら1本1万円~がおおよその目安です。
なお、タイヤ交換が必要なケースでは、パンクした部分だけでなく、他3本のタイヤも一緒に交換するのがおすすめです。1本だけ交換すると、タイヤの銘柄や摩耗度に差が生じ、走行時の安定性に影響を及ぼすこともあるため注意しましょう。
パンク修理ではなくタイヤ交換が必要なケース
パンク修理だけでは対応できず、タイヤ交換が必要となるケースは複数あります。愛車のタイヤの状況やパンクの症状などをチェックし、修理するか、タイヤ交換するかを慎重に見極めましょう。
ここではタイヤ交換が必要になるケースを4つご紹介します。
- タイヤの劣化が進んでいる
- 接地面以外(サイドウォール・ショルダー)が破損している
- バーストやセパレーションが発生している
- 過去に修理した箇所が再度パンクしている
タイヤの劣化が進んでいる
タイヤのゴムの劣化が進んでいる場合、パンクを直しても十分な強度が確保できないため、安全面からタイヤ交換が必要です。
タイヤの劣化は、スリップサイン(残り溝の深さ1.6mmを示すサイン)やひび割れの有無などで判断できますが、ゴムの性能は時間の経過とともに低下するため、これらの症状が見られなくても劣化が進んでいる場合があります。そのため、使用開始後3~5年が経過したタイヤがパンクした際は、交換を検討した方がよいでしょう。
接地面以外が破損している
タイヤはどの部位でも直せるわけではなく、パンク修理できるのはトレッドと呼ばれる接地面のみです。この部分は厚いゴム層でできているため、きちんと修理すれば問題なく走れるようになります。
一方、タイヤのサイズやメーカー、ブランド名などが表示されているサイドウォールやタイヤの肩部分にあたるショルダーといった部位は、トレッドに比べてゴムに厚みがないため、パンク修理しても十分な強度を確保できません。
特にサイドウォールに関しては他の部位より収縮やたわみが起こりやすい場所であるため、修理してもエア漏れを起こすリスクがあります。
バーストやセパレーションが発生している
バーストとは、空気圧が減少したことによってタイヤが破裂する現象です。バーストを起こすとタイヤそのものが変形するため、修理ではなく交換が必要になります。
一方のセパレーションとは、ベルトとトレッドや、ベルトとベルトがそれぞれ剥離する現象です。一度剥離した素材は元に戻せないため、パンク修理ではなくタイヤ交換が必要となります。
いずれも空気圧の減少によって発生する症状であるため、日頃からタイヤの空気圧をチェックし、必要に応じて空気充填機を使って調整しておきましょう。
過去に修理した場所がパンクしている
過去にパンク修理を行った箇所、またはその近くに再度パンクが発生した場合は、タイヤの構造強度が低下している可能性があります。特に、新たなパンク箇所と以前の修理箇所の距離が30〜40cm以内であれば、修理ではなくタイヤ交換をすすめられることがあります。
また、同じタイヤに2回以上の修理歴がある場合も、安全性の観点から交換を推奨されるケースがあります。これらは明確な公的基準ではないものの、実際の整備現場で広く採用されている判断基準です。
パンクの再発や強度の問題を防ぐためにも、修理ではなく交換を選ぶかどうかは、信頼できる整備業者に相談のうえ判断するとよいでしょう。
まとめ
車がパンクしたときは、ゆっくり減速して安全な場所に停車した後、ロードサービスを依頼して応急処置してもらうのが基本です。その後、業者に持ち込んで車のパンク修理を依頼することになりますが、外面修理と内面修理では費用相場が異なるため注意しましょう。
また、タイヤの劣化が進んでいる場合や、パンクした箇所によっては修理ができず、タイヤ交換が必要になることもあります。なお、パンクの原因が交通事故で、タイヤ以外にも損傷を受けた場合はトータルの修理コストが割高になる可能性があります。タイヤのパンク修理や交換だけで対応できない場合は、売却や廃車を検討するのも一つの方法です。
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