他人名義の車を廃車にするには?必要書類や手続きの流れ、注意点を解説
廃車の基礎知識
他人名義の車を廃車したいと思う状況はいくつかあります。廃車手続きは所有者だけが行える行為であるため、他人名義の車を勝手に廃車にすることはできません。しかし他人名義の車でも、適切な手続きを踏めば廃車は可能です。
この記事では、他人名義の車を廃車にする際の具体的な手続きの流れや必要書類、状況別の注意すべきポイントなどを解説します。トラブルを防ぐために、適切な方法で廃車手続きを進めましょう。
目次
他人名義の車は廃車できる?

廃車手続きは、原則として所有者だけが行える行為として認められています。そのため、他人名義の自動車を廃車にする場合は、廃車手続きの前に名義変更をしなければなりません。この名義変更と抹消登録を同時に行う方法が「移転抹消登録」と呼ばれる手続きです。
移転抹消登録が必要となるケースとして、所有者が行方不明もしくは連絡が取れない車やローンで購入した車を抹消する場合などが挙げられます。ローンで購入した車は、使用者は本人でも所有者は販売店やローン会社のため、抹消する際に所有権解除を伴う移転抹消登録が必要です。
移転抹消登録を行うことで、他人名義の車を適切に廃車処理できます。ただし、手続きが複雑な場合もあるため、事前に必要な手順をよく確認しておく意識が重要です。
関連記事他人名義の車を廃車にする際の必要書類

移転抹消登録の手続きは、普通自動車と軽自動車で書類や手順が異なる点があります。それぞれの車種に必要な書類や手続きの流れ、注意点について詳しく解説していきます。
廃車手続きを円滑に進めるためには、これらの情報を事前に把握し、必要な準備を整えることが大切です。
普通自動車の移転抹消登録の必要書類
普通自動車の移転抹消登録には、複数の書類などが必要です。まず、車検証の原本とナンバープレートは必須です。旧所有者の実印が押された譲渡証明書、新旧所有者双方の印鑑証明書(発行から3か月以内)と委任状も用意します。
手続きには手数料納付書と申請書(第1号様式と第3号様式の2)も必要で、850円分の登録手数料印紙を購入して手数料納付書に貼付します。これらの書類の多くは運輸支局で入手可能です。
車の状況によっては追加書類が必要となる場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。手続きを円滑に進めるためには、全ての書類を正確に準備することが重要です。
| 必要書類 | 備考 |
|---|---|
| 車検証 | 原本 |
| ナンバープレート | 2枚 |
| 譲渡証明書 | 旧所有者の実印が必要 |
| 発行から3か月以内の印鑑証明書 | 新旧所有者双方 |
| 委任状 | 新旧所有者双方・実印が必要 |
| 手数料納付書 | 850円分の登録手数料印紙を貼付 |
| 申請書 | OCRシート第1号様式と第3号様式の2 |
軽自動車の移転抹消登録の必要書類
軽自動車の移転抹消登録にも、いくつかの書類などが求められます。車検証の原本とナンバープレートは、軽自動車のケースでも同じく必要です。
さらに、自動車検査証返納証明書交付申請書・自動車検査証返納届出書(軽第4号様式)と自動車検査証記入申請書(軽第1号様式または軽専用第1号様式)が求められます。また、新しい使用者の住所を証明できる書類(印鑑証明書や住民票など)も必要です。
手続きの際には、350円の手数料を支払わなければなりません。これらの書類は各地域の軽自動車検査協会で入手・提出します。状況に応じて追加書類が必要になる場合もあるので、事前確認がおすすめです。
| 必要書類 | 備考 |
|---|---|
| 車検証 | 原本 |
| ナンバープレート | 2枚 |
| 自動車検査証返納証明書交付申請書・自動車検査証返納届出書 | 軽第4号様式 |
| 申請依頼書 | 申請書に名義人が押印できない場合のみ |
| 自動車検査証記入申請書 | 軽第1号様式または軽専用第1号様式 |
| 住所証明書類 | 印鑑証明書や住民票など |
| 手数料 | 自動車検査証返納証明書1枚につき350円 |
車を移転抹消登録するときの流れ

それでは、他人名義の車を廃車にする際の移転抹消登録の流れを紹介します。各ステップには注意点があるため、手続きをスムーズに進めるためにも一連の流れを把握しておきたいところです。また、廃車手続きに不安がある場合は、専門業者への依頼も選択肢のひとつとして検討しましょう。
運輸支局か軽自動車検査協会で申請書を入手
まずは移転抹消登録の申請書を入手します。普通自動車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会が窓口です。
普通自動車の場合、第1号様式と第3号様式の2の申請書を用います。これらは手書き文字を電子機器で読み取るOCR用紙です。軽自動車の場合は、OCR用紙を使用した軽第1号と軽第4号の申請書が必要となります。
申請書は基本的に手続き当日に記入できますが、事前に入手して自宅で記入することも可能です。申請書の他にも、車検証やナンバープレート、印鑑証明書など、必要書類を忘れずに準備します。事前に必要書類を確認し、漏れがないよう注意することが大切です。
ナンバープレートの返却
ナンバープレートの返却は、廃車手続きにおける重要なステップです。廃車時にナンバープレートを返却することが義務付けられており、返却できない場合は理由書などの提出を求められます。これは、犯罪防止や不正利用を防ぐための措置です。
返却方法には、運輸支局への持参、自動車検査登録事務所への持参、廃車専門業者への依頼という選択肢があります。専門業者に依頼するのが最も手軽で、手続きの負担の軽減が可能です。
紛失した場合は警察に届け出を出し、その証明書を提出する必要があります。返却を怠ると自動車税種別割の課税対象となる可能性があるため、速やかに対応することが大切です。なお、思い出として保管したい場合は記念所蔵を希望すると、穴を開けた状態のナンバープレートを持ち帰ることもできます。
関連記事申請書・書類の記入・提出
次に、申請書や必要書類に記入し提出するステップです。申請書は記入例を参考に正確に記入します。特にOCR申請書は機械で読み取るため、はみ出しや誤記に注意しなければなりません。
必要事項が記入できたら、窓口に提出します。この際、850円分の登録印紙を手数料納付書に貼付します。書類提出後は審査が行われますが、一般的に30分から1時間程度かかるものです。混雑状況によっては、さらに時間がかかる場合もあります。
登録識別情報等通知書を受け取る
審査が終了すると窓口から呼び出しがあり、移転抹消登録の手続きが完了します。一時抹消登録であれば、登録識別情報等通知書が交付されます。
この通知書は、移転抹消登録が正式に完了したことを証明する重要な書類です。交付された通知書の記載内容は、車両情報や所有者情報に誤りがないか確認しましょう。
将来的に車両の再登録や解体証明書の発行にあたり、通知書が必要となる場合があるため、大切に保管することが大切です。再発行は原則的にできないため、安全な場所で保管しましょう。
他人名義の車を廃車にする方法を状況別に解説

他人名義の車を廃車にする際、状況によって多少やり方が異なります。それぞれの状況に応じた適切な対応方法を詳しく解説します。廃車手続きを円滑に進めるために、自身が該当するケースの特徴や注意点を確認しておきましょう。
所有者と連絡が取れる場合
所有者と連絡が取れる場合には、他人名義の車の廃車手続きはスムーズに進められます。まず所有者の同意を得て、必要書類を準備します。印鑑証明書、委任状、譲渡証明書などが必要です。これらは所有者本人に用意してもらいます。
書類がそろったら、前述のとおり運輸支局または軽自動車検査協会で移転抹消登録の手続きを行います。手続きが完了すれば、他人名義の車の廃車が正式に完了です。
所有者と連絡が取れないまたは行方不明の場合
所有者と連絡が取れない場合や行方不明の場合は、他人名義の車の廃車手続きに多少手間がかかる状況です。まずは警察や自治体に相談し、所有者の特定を試みます。
所有者が失踪して行方不明の場合、警察に失踪届を提出することで、自動車税種別割の課税を停止できます。車検切れから5年が経過すると自動的に登録抹消となるため、待機するのもひとつの選択肢です。
所有者が亡くなっている場合
所有者が亡くなっている場合、車の廃車手続きを行うのは相続人です。まずは相続人の代表者を決め、必要書類を準備します。普通自動車の場合、代表相続人の印鑑証明書、実印、遺産分割協議書、除籍謄本などが必要です。
軽自動車の場合は資産とみなされないため、これらの書類は不要で、名義変更後にすぐに廃車できます。ただしローンが残っている場合は、残債の支払いが必要です。また、状況によっては追加の書類が必要になるなど、手続きは複雑なので専門家や業者に相談するのがおすすめです。
関連記事所有者が法人やローン会社の場合
所有者が法人やローン会社の場合、廃車手続きには注意が必要です。ローンを完済していないケースではローン会社の同意が必須であり、一括返済などの対応を行わなければなりません。
ローンを完済したら、所有権解除の手続きを行います。必要書類は車検証、印鑑証明書、実印、完済証明書などです。このようにして自分名義にすることで、通常の廃車手続きが進められるようになります。
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他人名義の車の廃車手続きについてよくある質問

ここでは、他人名義の車の廃車手続きに関するよくある質問にお答えします。廃車手続きの進め方は名義人の状況によって異なるため、不明な点があれば事前に確認しておくことが大切です。
他人名義の車の廃車に必要な手続きは?
他人名義の車の廃車手続きには移転抹消登録が必要です。これは、所有者の名義を変更してから抹消登録を行う方法です。ケースによっては手順が複雑になる可能性もあるため、事前に必要な手続きについてよく確認しておくことをおすすめします。
車検証がない場合はどうすればいい?
車検証を紛失しても、廃車手続きは可能です。車検証を再発行するか、現在登録証明書を取得することで代用できます。車検証の再発行も現在登録証明書の発行も、運輸支局で手続きが可能です。
まとめ

他人名義の車を廃車にする際には、移転抹消登録を行わなければなりません。車検証原本やナンバープレート、譲渡証明書など、手続きに必要な書類などが多いため、事前に確認しておくことをおすすめします。
ただし、所有者の状況によって必要書類や手続き方法が異なるため、注意が必要です。手続きを円滑に進めるためには、ポイントや注意事項を理解しておくとスムーズに進められます。
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