車が動かない原因と対処法!動かないときはここをチェック!
車の基礎知識
車が突然動かなくなってしまうトラブルが起こると焦ってしまいますが、そんなときこそ落ち着いて対処することが大切です。
この記事では、車が動かなくなったときに考えられる原因と対処法をご紹介します。意外に簡単な原因を見落としているかもしれません。
目次
車が動かないときに確認すること

車が動かないと慌ててパニックになってしまうのも無理はありません。気が動転していると普段何気なく行っていることにも気が回らなくなってしまいます。
まずは、落ち着いて車が動かない原因を探しましょう。もしかすると、意外な見落としがあるかもしれません。
ガソリン切れ
車種によってはガソリンが減ってきた際に点灯するランプがなく、気づかずにガス欠になるケースがあります。エンジンをかける際にセルモーターのキュルキュルとした音は聞こえる、ランプも通常通り点灯する、という場合はガソリン切れを疑いましょう。
また、ガソリンは長期間放置すると劣化してしまうため、何年も乗っていない車はたとえガソリンが入っていたとしても燃料として使えない可能性があります。
ギアが「P」に入っていない
AT車はエンジンを起動する際にギアが「P」レンジに入っていないとエンジンがかかりません。間違って「D」や「N」レンジにギアが入っていないか確認しましょう。ブレーキペダルを踏んでおかないとエンジンが始動しない車種もあります。
クラッチを踏んでいない
MT車はクラッチペダルを踏みこんだ状態でないとエンジンがかかりません。踏み込みが甘い場合も同様です。クラッチペダルをしっかりと奥まで踏み込み、エンジンがかかるかどうか確認しましょう。
ハンドルロックがかかっている
車種によっては盗難防止として、ハンドルロック機能が備えられています。エンジン停止時やキーを抜いた状態でハンドルを操作すると、異常行動と判定してハンドルが固定される機能です。ハンドルロックが作動している状態ではキーが回らないため、エンジンはかかりません。
キーを挿すタイプの車にハンドルロックがかかっている場合は、ハンドルを左右どちらかに回しながらキーを回してみましょう。プッシュスタートタイプの車はハンドルを左右どちらかに動かしながら、プッシュスタートボタンを押します。AT車はギアを「P」に入れておくことが前提です。
スマートキーの電池切れ
スマートキーの電池が切れていると、エンジンがかからないことがあります。この場合は、スタートスイッチにスマートキーを当てた状態でブレーキを踏み、エンジンがかかるか試してみてください(車種によって方法が異なります)。
スマートキーの電池交換はディーラー、もしくは自分で交換することも可能です。スマートキーの反応が悪くなってきたら、電池が切れる前に新しい電池と交換しておきましょう。
車が動かないときの原因

前述の基本的なことを確認してもまだ車が動かない場合は、どこかの部品が故障しているかもしれません。部品やパーツを交換するだけで動くようになるケースもあるため、ひとつずつ確認してみましょう。
バッテリー上がり
前述の項目のどれにも当てはまらない場合、次に考えられるのは「バッテリー上がり」です。バッテリー上がりはエンジンがかからないトラブルでも特に多く、JAFが出動するトラブル第1位となっています。エンジンがかからなくなる直前に、以下のことがなかったか思い出してみましょう。
・カーオーディオやエアコンを多用していた
・室内灯がつけっぱなしだった
・ヘッドライトを切り忘れた
・キーがOFFになっていなかった
・最近車に乗っていなかった
バッテリー上がりの原因は、バッテリーの使いすぎや充電不足が考えられます。エンジンをかける際にセルモーターのキュルキュルとした音が聞こないなら、バッテリーが上がっている可能性が高いでしょう。
パーツの故障や不具合
上記のいずれにも該当せずエンジンがかからない場合は、部品が異常・故障・破損している可能性があります。考えられる不具合は以下のとおりです。
・バッテリーターミナルの腐食
・メインヒューズが切れている
・セルモーターが故障
・プラグの不良
・燃料ポンプの故障
・ファンベルトが切れている
出発前に発生したトラブルであれば後日交換・修理などの対処が可能ですが、出先など緊急を要する場合はJAFなどのロードサービスに連絡を取って対処してもらうのが安全で確実です。
このようなパーツの故障や不具合が原因で車が動かない場合、どのように対処できるかを下記項目でご紹介します。
車が動かないときの対処方法

信号待ちの間など、走行中に車が動かないという事態が突然生じるケースがあります。そのような場合は、慌てずにまずハザードランプを点灯しましょう。
車が動かせる状況であれば、後方車両が来ていないことを確認しつつ、安全な場所に停車させます。その際には、安全確保のために車の後方に非常停止表示器の設置が必要です。
JAFなどロードサービスを利用する
動かない状態の車を安全な場所に停車させたら、自分の状況に合った方法で助けを依頼します。例えば、JAF・任意保険などのロードサービスです。JAFは認知度が高く、大抵のトラブルにも対応してくれます。会員でなくても料金を支払えば利用可能です。
また、加入している自動車任意保険に付帯しているロードサービスも確認してみましょう。ガス欠時の対応や、レッカー車利用が可能な任意保険も数多くあります。
ジャンピングスタートで始動する
バッテリー上がりが原因の場合は友人や知人に来てもらえる距離、または周りに車がいる状況であれば、ケーブルを繋いで対処できます。この方法は専用のブースターケーブルがあることが前提です。
【用意するもの】
・救援車(トラック、ハイブリッド車は不可)
・ブースターケーブル
ここで注意しなければならないのが接続手段です。間違った場所や手順で接続すると火災に繋がる危険性があるため、自信のない方はロードサービスの利用をおすすめします。
【ブースターケーブル接続手順】
JAFの提供している動画は参考になりますので、とりかかる前に視聴して接続方法を確認しておきましょう。
まず救援車のエンジンを切り、故障車はエアコン、ライトなどすべての電気機器を切った状態にします。
手順1.故障車のバッテリーの+側に赤いケーブルを接続する
手順2.救援車のバッテリーの+側に赤いケーブルを接続する
手順3.救援車のバッテリーの-側に黒いケーブルを接続する
手順4.故障車のエンジンの金属部分などに黒いケーブルを接続する
※車種によってはエンジンの金属部分にケーブルを繋ぐ場所がないこともあります。その場合には、車の取扱説明書をよく読み、どこに接続するべきか確認しましょう。
接続が完了したら、サイドブレーキがかかっているのを確認してから救援車のエンジンをかけます。
AT車はPレンジ、MT車はNギアの状態でアクセルペダルを踏み込んで、エンジンの回転数を3000回転ほどまで上げましょう。エンジンの回転数を示すメーター(タコメーター)がない場合は、多少エンジン音がうるさく感じられるほどまで踏み込み、1~2分ほどアイドリング状態を維持します。
数分間待ってから故障車のエンジンをかけ、エンジンがかかった状態でケーブルを取り外します。
【ケーブルの取り外し手順】
手順1.故障車側の黒いケーブルを接続部分から取り外す
手順2.救援車側の黒いケーブルを-端子から取り外す
手順3.救援車側の赤いケーブルを+端子から取り外す
手順4.故障車側の赤いケーブルを+端子から取り外す
以上で、ブースターケーブルによるジャンピングスタートは終了です。バッテリーはエンジンがかかっているときに充電されるため、故障車はエンジンを切らずに1時間ほど走行するか、その場でアイドリングを続けましょう。
その後もエンジンがかからないトラブルが起きた場合は、バッテリーの寿命が考えられます。新品のバッテリーに交換するか整備工場などで点検してもらいましょう。
ジャンプスターターを使用する
ブースターケーブルを利用してのジャンピングスタートは、救援車の存在が必要です。ハイブリッド車では救援できないため、近年は救援車を見つけるのが難しくなっています。そのようなときに便利な道具が「ジャンプスターター」です。
ジャンプスターターとは、一時的に電力供給可能なエンジン始動用のモバイルバッテリーのことで、救援車を必要としません。付属のクリップをバッテリーの+端子・-端子に接続すればエンジンが始動できる便利なアイテムです。
軽量・コンパクトで低価格なため、車に常備しておけばいざというときに活躍するでしょう。
動かない車の修理費用はどのくらい?

動かない車の原因として考えられる要素がいくつかありますが、修理費用はどのくらいかかるのでしょうか。
バッテリーなど一部のパーツ交換と、エンジンそのものの修理とでは費用が異なります。大まかな修理費用の目安をご紹介します。
バッテリー交換の目安
バッテリー交換費用は、本体代・工賃・廃棄料の合計金額です。バッテリー本体代は、車種・サイズ・性能・製造国などにより、価格に大きな開きがあります。
ディーラー、カー用品店、ホームセンターなどの購入先によっても異なりますが、4,500円~4万円ほどが一般的な目安です。工賃は業者ごとの設定のため一概には言えませんが、1,000円~3,500円ほどかかります。
なお、大抵の自治体ではバッテリーを粗大ごみとして出すことができません。無料で廃棄してくれる業者もいれば、3,000円ほど廃棄料を請求されるケースもあります。
エンジン修理の目安
エンジンの故障や不具合の場合、症状によっては一部部品のみの修理・交換で良いケースもあり、修理費用が変わります。車のボディタイプや種類によっても異なることを覚えておきましょう。
故障具合が深刻な場合は、エンジンのオーバーホール、または本体交換のどちらかを選択することが一般的です。オーバーホールの場合は、約10日~1か月前後かかります。部品代だけで約20万円以上必要な場合が多く、加えて工賃約10万円~20万円を加算された金額が修理費用の目安です。
交換の場合は、新品またはリビルト品を使用するかにより約20万円~100万円と価格差があります。どちらが安く抑えられるか見積もりを依頼してみましょう。
費用がかかりすぎるなら廃車を考慮に
前述のとおり、エンジンの不具合を修理する場合は多額の費用がかかります。年式が古い車や事故車などの場合、一度修理してもさらに別の箇所に故障が発生し、さらに出費が重なる可能性もあります。
車の年式や故障の進行具合を総合的に見て、修理費用がかかりすぎることが予想されるのであれば廃車を検討するほうが良いかもしれません。
動かない車の買取は廃車王へ
動かない車は、中古車販売店での買取査定はあまり期待できません。ディーラーによる下取りも、引き取り不可のケースや廃車費用が請求されることも考えられます。
動かない車を処分する際には、廃車買取専門業者として実績がある廃車王にお任せください。動かない車を含めどのような状態の車であっても、原則無料で引き取りいたします。
まとめ

急に車が動かない場合は慌ててしまいがちですが、落ち着いて基本的な動作や車両状況を確認しましょう。ギアポジションやガス欠など、見落としによるケースも意外と多いのです。
長年乗っている車などは、部品の劣化などでトラブルが増えてくることは避けられません。部品の破損などによる重大事故を招く前に、廃車するのもひとつの方法です。動かない車を廃車にする際には、ぜひ廃車王までお見積りご相談ください。