古い車でも買取できる?買取先の選び方を状況別に紹介

2021年12月27日 車の基礎知識

車は経過年数と共に劣化するため、長期間乗り続けているとさまざまなパーツに不具合が起きるリスクが高まります。古くなって車の状態が優れないときは、新しい車への乗り換えを検討するタイミングです。

古い車を手放すときはその車にとって適切な方法での処分を決めることも大切で、多くの場合0円以上の買取を目指せます。そこでこの記事では、古い車が抱えるデメリットや手放すときの選択肢として買取がある理由についてご紹介します。

古い車が抱えるデメリットとは?

車はクラシックカーが今もなお走り続けているように、定期的なメンテナンスを心掛けていれば、長期間にわたる使用が可能です。しかし、どのような車であっても経過年数が増えることでデメリットが生まれます。

そのため古い車に乗り続けるか手放すのかを判断するときは、デメリットを受け止めて対応できるのかを判断基準のひとつとして検討してみると良いでしょう。ここでは、車が古くなることによって発生するデメリットを2つご紹介します。

維持にかかる費用が高くなる

車を所有でかかる主な維持費は、税金、保険料、メンテナンス費用、燃料費を含むランニングコストです。

税金には自動車税(種別割)や自動車重量税などがありますが、11年が経過したディーゼル車や13年が経過した車については、自動車税(種別割)の税率がアップします。自動車重量税も13年と18年を境目として重課される税金です。

メンテナンス費用についても、年式が古くなると修理やパーツ交換の回数が増えるでしょう。エンジンオイルなどの交換頻度が高くなるため、年式の新しい車よりも維持費が高い傾向にあります。

劣化による安全性の低下

車の製造で使われているパーツの多くは消耗品のため、定期的な交換が必要です。定期的な点検や交換をしていれば車の寿命を伸ばせますが、怠った場合には安全性能に大きな影響を及ぼすでしょう。

パーツの経年劣化が進んだ場合、走行中のスリップやバースト、ブレーキ性能の低下、エンジンのオーバーヒートなどの不具合が生じる可能性があります。

走行中に重大なトラブルが発生した場合には、接触事故や追突事故などを引き起こす恐れがあるでしょう。

古い車を手放す場合でも買取を目指せる

維持費の増大や安全性の低下が見られるようなった場合には、早めの処分がおすすめです。車を処分する方法は複数ありますが、年式が古い場合でも買取してもらえる可能性はあります。

特にコンディションの良い車や希少価値の高い車なら、高い評価を期待できるでしょう。ここでは、年式の古い車の買取に関する現状や傾向について解説します。

20年落ちの車でも買取は可能

近年の車の品質や耐久性は以前に比べると飛躍的に向上しており、古い車でも買取は可能です。しかし一言で古い車と表現しても、その経過年数や状態はさまざまで、例えば20年落ちの車を想像すると買取は難しそうに感じる方もいるかもしれません。

車の寿命について、以前は走行距離10万キロまたは年式が10年を超えたときは買い替えのタイミングとされていました。最近は新しいテクノロジーの導入やパーツの耐久性の向上により、20万キロ走っても問題ないとされています。


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コンディションによって価格が変動する

車の査定における主なチェックポイントのひとつは、年式や走行距離です。ただし、車のコンディションは買取価格を決定する上で大きな影響を与えるでしょう。

中古車買取店を利用した場合、引き取った車の目的は再販売となります。車のコンディションが良い場合には、再販価値が高まるため、利益を上がりやすくなるのです。

このように中古車の査定で高価買取を目指すには、定期的なメンテナンスによるコンディションの良さが大切です。内装や外装もきれいな状態にしておくと、高い評価を得られる可能性があります。


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高額な買取価格で手放せるケースがある

希少価値のある車や人気モデルなら、年式が古い場合でも高価買取が行われる傾向があります。希少価値の高い車とは、需要に対して供給が少ないモデルのことを指し、プレミア価格でやりとりされることもある車両です。

国内で販売される多くのモデルは、新型モデルや競合車種の登場によって需要が徐々に下がるでしょう。ただし、独特の魅力や特別な機能が備わっている車については、年式が古くなっても一定の需要があります。

また、販売台数が限られていたモデルについては、中古車市場に出回っている数が少ないため、買取額のアップを期待できるでしょう。

早めの査定依頼がおすすめ

古い車を高い価格で買取してもらうためのポイントは、早めの査定依頼です。車は時間の経過と共に価値が下がります。新車から一定期間が経過すると一気に買取価格が下がり、その後も徐々に下落を続けるでしょう。車の買取価格の目安は以下の通りです。

車の買取価格
3年落ち 新車販売価格の70%
5年落ち 新車販売価格の50%
10年落ち 新車販売価格の30%

このように中古車としての価値は低下していくことが一般的で、いずれは中古車としての価値が得られなくなります。ただし車は廃車も買取が行われるため、古い車であっても多くの場合は買取として手放すことが可能です。

古い車でも買取が目指せる理由

では、なぜ古くなった車や廃車の買取が行われているのでしょうか。主な理由として以下の3つがあります。

  • 古い車にも一定の需要がある
  • 海外へ輸出できる
  • パーツとして再利用できる

このようにさまざまな目的での再利用が目指せるため、車の状態によっては期待以上の査定額を提示してもらえる可能性があるのです。車を手放すときは古くなったからと買取を諦める前に、何かしらの価値がないかを考えてみましょう。

車そのものに価値がある

日々在庫状況が変化する中古車市場ですが、中古車の購入理由のひとつは価格帯の広さです。新車の場合は価格が設定されていますが、中古車の場合は車両によって販売価格が異なります。

初めて中古車を購入する方や特別な事情のために車を購入する方の中には、見た目は古くても良いのでできるだけ安く手に入れたいという方もいるでしょう。

このような消費者ニーズを満たすため、走行やコンディションに特別な問題を抱えていなければ古い車も中古車として買取してもらえる可能性があります。また、ハイグレードのモデルやオプションが搭載されているモデルなら、高価買取の可能性もあるでしょう。


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日本車なら海外へ輸出できる

国内では需要の少ないモデルや年式でも、海外なら再販売できる可能性があります。トヨタ、ホンダ、スバルなど、日本の自動車メーカーは海外でも知られており、品質が高く燃費性能に優れているという理由で人気です。国内での需要がない年式の古い車でも海外の需要が高ければ、輸出目的での買取が目指せる可能性があります。

海外でも日本製の新車は販売されていますが、関税の影響などによって高値で販売されているのが現状です。海外では安く手に入れた中古の日本車を整備しながら使用するユーザーが一定数います。


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リサイクルパーツとして価値を見いだせる

中古車としての価値が失われた車でも、リサイクルパーツとしての再利用が可能です。エンジンが故障した不動車や電子系統に問題のある水没車でも、解体後に分解すれば中古パーツとして使用できる可能性があります。車両本体については、金属素材としての再利用が可能です。

国内の自動車メーカーでは、生産終了後についてもパーツを供給しています。ただし、一定の年数が経過すると欠品する恐れがあるでしょう。このように年式の古い車でも、希少性の高い中古パーツとして再販売できます。

古い車の買取先の選び方

所有している古い車を手放す際には、買取依頼先の選定が重要です。中古車の買取価格は買取先によって異なります。安易に買取先を決めてしまうと、過小な査定価格を提示される可能性があるでしょう。

古い車の主な買取先は中古車販売価格や廃車買取業者です。ここでは、4つのシチュエーションに分けておすすめの買取先をご紹介します。

10年以内の車なら中古車販売店がおすすめ

最初の車両登録から10年以内の車については、中古車販売店での買取がおすすめです。以前は10年を経過した中古車は、買取価格が大きく下がると言われていました。10年落ちの車は、パーツの不具合が起こる可能性が高いと考えられていたのが理由です。

現在の車には最新の装備や機能が搭載されており、10年落ちに近い車でも高額で買取してもらえる可能性が高いでしょう。ただし、走行に支障のある車両については、10年以内でも価格が付かない可能性があります。


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10年以上の車なら廃車買取業者がおすすめ

10年以上の車については、廃車買取業者で買取してもらうのがおすすめです。新規登録から10年が経過した車は、通常の中古車よりも維持費がかかる傾向にあります。

新規登録から13年が経過したガソリンエンジン搭載車の自動車税(種別割)の納税額は、基本納付額から概ね15%の重課です。この時期を迎えると維持費が高くなるため、中古車として再販売しても敬遠される可能性があります。

そのため中古車としての価値が付きにくい場合は、中古のリサイクルパーツや海外輸出用の中古車として買取してもらうほうが、高値で引き取ってもらえる可能性があるでしょう。


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不動車なら廃車買取業者がおすすめ

エンジンの故障で動かない不動車については、廃車買取業者での買取がおすすめです。走行不能に陥った場合、車としての価値はありません。別のエンジンの積み替えによる再利用は可能ですが、高額な修理費用がかかります。

直してから売ろうとすると修理代が買取金額を上回る可能性があるため、リサイクルパーツや金属素材として引き取ってもらうと良いでしょう。骨格部分にダメージのある修復歴車や豪雨の影響を受けた水没車についても、中古車として価格が付かない可能性があります。


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希少価値が付いている車も存在する

クラシックカーやビンテージカーなど、希少価値の高い車については中古車としての買取がおすすめです。ただし、中古車販売店ではなく、クラッシックカー専門店の利用が適しています。

クラシックカーとは、一般的に数十年前に製造された車のことです。現在販売されている車と比較した場合、独特のデザインを採用しています。

クラシックカーについてはコレクターが存在するため、高値が付く可能性が高いでしょう。こまめにメンテナンスすれば、期待以上の買取金額を提示してもらえます。

中古車として古い車の高価買取を目指す方法

愛着のある車を手放す際には、できるだけ高く買取してもらいたいものです。査定依頼を申し込む際には、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 査定相場のチェック
  • 適切なタイミングでの売却
  • 現状渡しでの買取
  • 査定前の車内清掃

事前の準備を行うことで、より高値での買取も目指しやすくなります。ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

事前に査定相場をチェックする

買取を申し込む際には、事前の買取相場のチェックが大切です。所有している車と同じ年式、グレード、走行距離、ボディカラーの車の買取価格を確かめます。

多くの場合、人生の中で車を手放す機会はそれほど多くないことから、中古車販売店や廃車買取業者の提示した査定額が適正価格なのかをその場で見極めるのは難しいでしょう。

前もって買取価格の相場を確かめておくと、中古車販売店や廃車買取業者が安い査定額を提示したときも気が付きやすくなります。

中古車の需要が高まる時期に手放す

所有している中古車を手放すおすすめの時期は3月~4月です。通常よりも高い買取価格を提示してもらえる可能性があります。

3月~4月がおすすめの理由は需要の増加です。新社会人として新しい生活の準備を始める人が多く、車の購入計画を立てる人も増加傾向にあります。

中古車買取販売店を含む多くの会社が決算月として設定している3月頃は、少しでも売上を伸ばすために、積極的に買取を実施する傾向にあります。通常の相場よりも、高い査定額を提示してもらえる可能性があります。

修理をせずに査定依頼する

買取価格をアップさせるために個人で修理する方がいますが、車体の傷やへこみは無理に直さないのが賢明です。

個人で修理すれば、買取価格がアップする可能性があります。ただし、買取価格が修理費用を上回る可能性は低いでしょう。中古車販売店や廃車買取業者では専用の機材を持っており、安価で修理できるからです。

大きな傷やへこみがある場合には、廃車買取業者で査定依頼できます。故障している場合や車体に大きな傷がある場合でも買取可能です。

車内をきれいな状態にしておく

査定前の清掃は必須ではありません。ただし、掃除や消臭の有無によって査定士への印象が大きく変わります。

査定項目には車内清掃は含まれていないため、清掃していない場合でも査定額が下がる可能性は低いでしょう。きれいな状態で査定を受ければ、普段からメンテナンスしているという印象を持ってもらえます。

一方で汚れた状態で査定依頼すると、丁寧に扱っていないという印象を与えてしまうでしょう。汚れで傷などを隠している可能性も生まれることから、査定項目について厳しくチェックされる恐れがあります。

古い車の買取事例を見てみよう

車の買取相場が変動する理由はさまざまです。年式に加えて、走行距離、車体の傷、需要の有無などによって買取価格は変わります。所有している車を査定依頼するときは、買取相場の事前チェックが大切です。

ここでは、2023年10月時点における廃車王での低年式車や不動車の買取事例について、車種や買取店舗を交えながらご紹介します。

低年式車の買取事例

2023年10月時点における低年式車の買取実績は以下の表の通りです。なお、買取価格は店舗、地域、買取の時期などによって異なります。

車種 年式 走行距離 店舗 買取価格
ホンダ アクティトラック 2004年式 10万1kキロ 愛媛県今治店 2万4,000円
マツダ ボンゴトラック 1996年式 10万1キロ 愛媛県今治店 5万円
BMW BMW3シリーズ 1999年式 不明 東京都東京調布店 2万8,000円
ボルボ ボルボ960エステート 1996年式 10万1キロ 広島県広島南店 6万円
マツダ ボンゴトラック 1989年式 20万1キロ 鹿児島県さつま店 5万円

不動車の買取事例

2023年10月時点における不動車の買取実績は以下の表の通りです。なお、買取価格は店舗、地域、買取の時期などによって異なります。

車種 年式 走行距離 店舗の地域 買取価格
ダイハツ タントカスタム 2008年式 10万1キロ 茨城県茨城西店 2万円
ミツビシ eKワゴン 不明 不明 高知県高知店 1万5,000円
スズキ カルタス 1993年式 10万1キロ 愛知県刈谷店 2万5,000円
ニッサン キューブ 2004年式 不明 埼玉県川越店 4万円
ニッサン マーチ 1999年式 10万1キロ 長崎県長崎店 2万円
ホンダ アクティトラック 不明 10万1キロ 広島県福山店 2万2,000円

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買取価格や手続きにおける代行手数料などは、買取業者によって異なります。廃車時は解体や廃車手続きなど、廃車を完了するまでには複数の工程があります。依頼後のトラブルを未然に防ぐためにも、査定額だけでなく廃車の処理や追加請求の有無など、あらゆる面で適切な対応が見込める買取業者を選びましょう。

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廃車王は全国150店舗の加盟店で構成されたNGP日本自動車リサイクル事業協同組合の組合員です。買取した廃車は自社で解体し、使用可能なパーツはリサイクル品として販売、車の製造で使用した鉄・銅・アルミニウムについては素材としての再利用を行うことで収益化しています。

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まとめ

古い車を手放す場合、買取による処分は可能です。コンディションの良い車や希少価値の高い車なら、中古車として買取額のアップを狙えます。古い車の買取先には中古車販売店や廃車買取業者などの選択肢があるため、状況に合わせて業者を選びましょう。

廃車王では、年式の古い車をはじめ不動車や水没車など、不要になった車の買取を実施しています。中古パーツや資源の販売で得た利益を活用し、お客さまへ還元しているのが強みです。所有している車の買取をお考えの方は、ぜひ廃車王へお問い合わせください。

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