廃車にしたときの仕訳・会計処理

2019年2月5日 廃車の予備知識

人間と同じで車にも寿命があります。突然の故障や事故、老朽化によって、急に動かなくなってしまうこともあります。そういった場合に、「廃車にする」とよく聞きますが、廃車にしたあとの仕訳や会計処理がよくわからないことは多いですよね。今回は廃車後の仕訳や会計処理について解説していきます。

 

リサイクル料金の処理は誰もが通る道

既に廃車してしまいましたが、車を買ったあの時をもう1度思い出してみましょう。そのときに「リサイクル料金」というものを目にしたことはありませんか。2004年から「自動車リサイクル法」が施行され、車両のリサイクルにかかる費用を所有者が支払うことが義務付けられました。以下で、リサイクル料金の概要について説明します。

自動車ユーザーが負担するリサイクル料金は、自動車メーカー・輸入業者が引き取ってリサイクルする「シュレッダーダスト」「エアバッグ類」「フロン類」の3品目のリサイクルに必要な費用と、自動車リサイクルシステムを維持する費用(情報管理料金、資金管理料金)から構成されます。

シュレッダーダストは自動車の廃車、解体した際に残るゴミのことです。以上の説明を見るとリサイクル料金は5種類の要素で構成されているということがわかります。注意しなければならないのは、シュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類のリサイクル料金と、情報管理料金は、預託金、すなわち購入した販売店に借り入れした料金であるのに対して、資金管理料金に関しては、最初に費用を支払った人の支払い費用になります。

 

リサイクル預託金は返ってこない

廃車した場合、リサイクル預託金は、リサイクルするために必要となるためこちらには返ってきません。購入時に資産として計上していますので、こちらは廃車のタイミングで処理することになります。注意しなければならないのは、自動車を廃棄するというサービスを受けていますので、消費税を課税仕入することになります。

なお、消費税についてはサービスを受けた時の税率が適用されます。これらを踏まえれば、以下のような仕訳になります。この仕訳において預託金は14,800円という条件設定です。

 

借方 金額
支払手数料 13,703円
仮払消費税等 1,097円
合計 14,800円

 

貸方 金額
預託金 14,800円

 

以上が、基本的な仕訳の仕方になります。上の図は税抜処理の際の仕訳方法ですが、税込処理の場合は、借方に支払手数料、貸方に預託金、両者をあわせた金額14,800円を記入しますので注意してください。

預託金として処理したシュレッダーダスト料金などのリサイクル料を補助科目として、細かく仕分けることもあります。その場合、事業所によって設定方法が異なります。

 

個人事業主の場合は「家事消費分」が発生する

法人向けの仕訳方法でしたが、個人事業主などの場合は自家用として使用した場合などがありますので「家事消費分」が発生します。常時事業用でしか使用していなかったならば、上記と同じ仕訳方法で問題ありません。「家事消費分」がある場合は家事消費分だけを「支払手数料」ではなく「事業主貸」として計上してください。

法人向け、個人事業主向けで、リサイクル料金は、それほど大きな金額ではないのですが、処理の仕方が少し複雑で面倒です。間違えないように気をつけましょう。

 

廃車に費用がかかった場合は消費税を忘れずに

ここからは、廃車時の仕訳方法の基本的な流れをご紹介いたします。

まず、車両の廃車は、消費税の対象にはならないので不課税となります。

そして車両固定資産を処分するので、貸方を車両運搬具、借方は固定資産除却損として処理してください。廃車の際の車両の帳簿価額から切り崩す形になります。

リサイクル料金とは別に廃車に費用がかかってしまった場合には、その金額も、固定資産除却損として、加えて記載してください。廃車にかかってしまった金額は、消費税がかかります。税抜表記の場合、貸方を現預金、借方を仮払い消費税として処理を行ってください。

 

必要経費に補填された賠償金は所得になる

事故により、廃車となった場合、特に交通事故では、事故の相手方と保険会社から、損害賠償金を受け取ることがあるので、会計処理の仕方が異なってきます。法人・個人事業主で処理方法が変わりますので、それぞれ説明していきます。なお、損害賠償金は「不課税」になりますので消費税がかかりません。具体的に非課税として扱われるのは以下のケースです。

  1. 損害賠償金…修理費用や買替費用など

自動車の修理費用や買替費用

  1. 慰謝料…精神・肉体的苦痛、治療費や入通院費など

治療代と入通院にかかる交通費等の実費相当額

  1. 見舞金…菓子折りなど

心身・財産に与えられた損害に対して受け取れるお金。

損害賠償金・慰謝料とは異なる

  1. 保険金…生命保険金や車両保険金など

搭乗者傷害保険や自損事故保険を含む

 

法人の場合

車両の帳簿価額から切り崩していくという方法は変わりません。ですので、貸方を車両運搬具、借方を固定資産除却損として処理するまでは同じです。

しかし、ここからさらに損害賠償金を受け取ることとなりますから、新たに会計処理が必要になります。損害賠償金は雑収入として処理し、現預金とします。ですので、貸方を「損害賠償金(雑収入)」とし、借方を「現預金」として仕訳を切ってください。

法人の場合、損害賠償金は全額を収入として処理していることがわかりますね。

 

個人事業主の場合

個人事業主では、損害賠償金を受け取った場合、基本的には、所得税が課税されない「非課税」となります。しかし、所得金額の計算上、必要経費として算出されるものにこの損害賠償金を補填した場合は、その補填されたものだけは、各種所得の収入源とみなされます。つまり、損害賠償金の分を、必要経費から差し引く必要があります。

損害賠償金が必要経費よりも少なかった場合は、その差額を損失として計上できます。ただ、損害賠償金が必要経費を超えたとしても、差額は非課税として扱われますのでご安心ください。

具体的な会計処理方法は、まずは、固定資産除却損を損害賠償金から切り崩すことになります。固定資産除却損を貸方とし、それよりも損害賠償金が多いなら、その分は事業主借に仕分けます。借方は現預金として処理してください。

また、車両に家事消費分がある場合は仕訳方法が少しだけ異なります。まず、貸方を車両運搬具、借方を固定資産除却損に仕分ける際に、家事消費の分だけを「事業主貸」に振り分けます。

例えば、車両運搬具が100万円で家事消費の割合が半分だったとします。その時は借方を「固定資産除却損 50万円」・「事業主貸 50万円」ということになります。

必要経費は事業用の部分である固定資産除却損だけです。ここから損害賠償の処理を行う場合、貸方に「固定資産除却損」と「事業主借」を仕分けて、借方を現預金に振り分けるだけです。なお、損害賠償金が固定資産除却損と事業主借の合計を超過した場合は、超過分を「事業主借」に仕分けてください。

 

軽自動車でなければ自動車税の還付がある

毎年4月1日時点の車両所有者に対して課される自動車税。年の途中で廃車すると、残りの分については月割での還付を受けることができます。なお、軽自動車は自動車税ではなく軽自動車税です。軽自動車税は課税金額が低いので、還付制度がありませんのでご注意ください。

もし、自動車税の還付を受けた場合は、還付金は雑収入として処理しましょう。還付金は「不課税」ですので課税はありません。貸方を雑収入、借方を現預金に振り分けてください。

 

重量税も仕訳は自動車税と同じ

また、自動車税の他に、重量税がありますが、こちらも還付を受ける事ができます。こちらは、廃車時の車検までの残存期間によって重量税が還付されます。

自動車税と同様、重量税も会計上は収入として処理することになっています。また、同じように不課税となりますので、消費税などは気にしなくても大丈夫です。

貸方を雑収入、借方を現預金に仕訳を切れば完了です。

 

廃車にしたその後も大切

以上、廃車後に行う、会計処理・仕訳の方法についてご説明しました。リサイクル料金や損害賠償金が絡んでくると会計処理は少し複雑になってしまいますね。今回は基本的な仕分け方をご紹介したに過ぎません。廃車の減価償却が終わっているか、ローンが残っているかといった個別の状況によって仕訳方法はより複雑になっていきますので、廃車買取の業者や税理士に協力をお願いすることも忘れないでください。廃車買取を専門とする業者では、会計関連をはじめ、どんな相談事にも親身になってくれるはずです。

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