オートマ車（AT車）がエンストする原因とは？点検するべき項目と対処法

オートマ車（AT車）がエンストする原因とは、燃料系のトラブルやホースなどからのエア漏れ、点火系のトラブル、制御系のトラブルなどが挙げられます。エンストはマニュアル車でのみ見られる現象だと思われがちですが、実はオートマ車でもエンストしてしまうケースがあるのです。

そこで今回は、オートマ車（AT車）がエンストした場合の症状や原因、対処方法などについてより詳しくご紹介していきたいと思います。

エンストとは？どんな症状？

エンストとは、何らかの原因でエンジンの回転が停止し、ドライバーが意図せずに停止してしまう現象のことを言います。

そもそもエンストとは「エンジンストール」の略語で、「ストール」には「失速、停止」という意味があります。

オートマ車がエンストすると、エンジンがガクガクとした動きをして止まってしまったり、エンジンルームから「シュー」という空気が抜けるような音が発生するなどの症状があります。

また、制御系に原因がある場合は、アクセルを強く踏み込んだり、アクセルから足を離すとエンストしてしまうといったケースもあります。

オートマ車（AT車）でもエンストする

オートマ車は、「トルクコンバーター」という仕組みを使用して動力を伝達する構造上、エンストすることはほとんどないと言えるでしょう。

しかし、冒頭でも触れたように、マニュアル車だけでなくオートマ車でもエンストすることがあり、その多くは、坂道で起こります。

急な坂道では、進行方向とは逆向きのギアを指定すると、オートマ車でも例外的にエンストを起こす場合があるのです。

坂道以外でオートマ車（AT車）がエンストする原因

オートマ車がエンストするその他の原因は、次の通りです。

燃料系のトラブル

エンジンがガクガクと振動して数秒後にエンストした場合は、エンジンに燃料を噴射するための装置の故障や燃料フィルターの目詰まりなどといった燃料系にトラブルが起きている可能性が高いでしょう。

エンジンの回転数が不安定になるとともに振動が起こり、少しずつ停車してしまうのです。

ホースなどからのエア漏れ

ホースなどからエア漏れしてしまうことも、オートマ車がエンストする原因の一つです。

エア漏れする原因は、燃料ポンプや燃料に不具合があったり、フィルターが目詰まりしているなど、いくつかの要因が考えられます。

点火系のトラブル

走行中に何の前触れもなく突然エンストしてしまった場合は、点火系のトラブルが考えられます。車のエンジンは、吸気→圧縮気→燃焼気→排気というサイクルを繰り返すことで走行しています。

その中でも、燃焼に何らかのトラブルがある場合は即時エンジンが停止して、エンストを起こしてしまうのです。

制御系の故障

アクセルから足を離すとエンストする場合には、バキュームセンサーなどの制御系にトラブルが起こっていることが考えられます。燃料を噴射する装置にトラブルがあると、オートマ車でもエンストを起こす可能性があるのです。

違う燃料を入れてしまった

指定されている以外の燃料を間違えて入れてしまうことも、オートマ車のエンストにつながります。

例えば、ガソリン車に軽油を入れてしまったり、ディーゼル車にガソリンを入れてしまったという場合にもエンストしてしまうのです。

最悪の場合、エンジンが破損してしまう可能性もありますので、注意しましょう。

不具合を感じたらどこを点検するべき？

もし、オートマ車に乗っていてエンジンなどの不具合を感じたら、次の項目を点検してみましょう。

点火プラグ

ガソリンエンジンに装着されている点火プラグは、高温で高圧な環境にさらされているパーツですので、先端の電極が消耗しやすく、エンジンの不調の原因にもなる場合があります。

走行距離10万㎞が交換の基準とされていますが、エンジンの不具合を感じたら点検してみましょう。

エアクリーナエレメント

エアクリーナエレメントは、エンジンが吸い込む空気中に含まれる砂やごみなどを除去するという役割があります。しかし、長く使用し続けることで目詰まりを起こし、エンジンの不具合を引き起こしてしまうことも。

定期的に交換することで、結果的にエンジンの不具合を防ぐことにつながります。

バッテリー

バッテリー自体は、直接エンジンの不調の原因にはなりません。しかし、走行距離が10万㎞または、新車から5年以上を経過している場合は、バッテリーの発電機能が低下し、電力をまかないきれないためにエンジンの不調につながってしまうこともあります。

オートマ車（AT車）がエンストした場合の対処方法

オートマ車がエンストを起こしてしまった場合、駐車場などであれば問題ありません。しかし、走行中にエンストしてしまった場合、正常な運転操作ができず大変危険ですので、安全な場所へ停車させることを最優先に行ってください。

エンストしているとブレーキの効きが悪くなっていますので、停車する際は強めにブレーキを踏みこんで停車させます。

そして、ギアをニュートラルに入れてハザードランプも点灯させて、周囲の車に停車していることを知らせることが大切です。

再びエンジンをかける場合は、ギアをPに入れた状態からエンジンをかけましょう。

ただし、エンスト後にエンジンが再始動できない場合は、無理せずJAFなどに連絡をしてレッカーを待ちましょう。

まとめ

今回は、オートマ車（AT車）がエンストした場合の症状や原因、対処方法などについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか？

エンストは、マニュアル車だけでなくオートマ車でも起こり得ることですので、万が一エンストしても、慌てず冷静に対処したいものです。

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